私の執事 【GENE】

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涼｢試験っていっても始めから執事になるために生まれてきた人が受ける試験ですよ？｣


A『執事の家系に生まれたら執事になるみたいな感じですか？』


亜｢そんな感じです｣





生まれてからずっと、鳥かごの中に閉じ込められてるようなものじゃん。

少しだけ似てるかもしれない。
親の言いなりっていうか、決められた道しか行けないっていうか。





A『…外では礼儀正しくしないと皆さんが怒られるんですね』


龍｢はい｣


A『じゃあ家の中では楽にしてください』


亜｢…え？｣







まあ、そんなこと言われても無理だろうけど


…あ、でも…







A『…お嬢様命令って言ったら、聞いてくれますか？』


亜｢お嬢様命令ですか…｣







なんて恥ずかしいことを口にしたんだ
ここは漫画の世界か？

漫画の読みすぎだぞ、私。






A『お嬢様命令、です。』


亜｢…仕方ないですね。
お嬢様の仰せのままに。｣



裕｢ミシンやってきまーす｣


メ｢モルツモルツ｣


亜｢メンさんまだ昼だから酒飲まないで！
楽にしてってそういうことじゃないから！｣


龍｢あ、A何食べたい？｣







……？！？！？！？！

何この切り替えの早さ！？！？






龍｢…A？｣






Aって…呼び捨て…






A『…なんでも、いいです
あの、亜嵐さん、やっぱりお嬢様命令取り消しで…』


亜｢…そんなこと言われましてもねぇ｣





そこは厳しくなくていいんだよ！！！！！




約束したものは破れないので、とニコッと私の顔を見て微笑んで、龍友さんのところへ駆けていった。

細すぎるところは元から変わっていないらしい。







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