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電車を乗り継いで地元の駅に着いた俺は、荷物もあるしとりあえず実家に直行した。
休日やのに朝早くからごめんねって、って謝ったら、おかあさんは笑って『お父さんの方が早起きだったから平気よ』って出迎えてくれる。
どうやらゴルフらしい。
それから今日の予定を聞かれて「昼前から出掛ける」って答えると『じゃ、とりあえずは朝ごはんを食べなさい』ってダイニングに座らされた。
ああ、懐かしいな。
中学までは、こうしてお父さんが出かけていった後の食卓で、おかあさんが用意してくれた朝ごはんを食べてたな。
そんな事を思い出しているうちに「残しちゃダメよ」と言って目の前に並べられたのは、魚に豆腐に野菜に…って、とてもあの短時間で作ったとは思えない程の品数やった。
青「うわ…、納豆もあるん？」
『身体に良いんだから、食べなさい』
青「はぁーい」
ぶぅたれる俺に向かって、おかあさんはニコニコ笑ってるだけやねんけど、俺が体調を崩してる事、気付いてるんかもしらんな…
青「いただきます！」
穏やかに流れる時間の中で、口には出さないけれど「ありがとう」って気持ちで箸を進めていると、
『夜はお父さん居ないし、章大の好きなメニューにしてあげるわよ？亮くんも誘う？』って言われて…
…心臓が跳ねた。
青「…今日は亮、こーへんよ」
『あら、珍しい』
青「だって、亮の学校は明日月曜日やから普通に授業あるし」
文化祭があって振り替え休日になるんはうちだけやしね〜、なんて極力平穏を装って話したのに、
『ケンカでもしたの？』って。
青「あ、」
…びっくりして、お箸落としてしもた。
『こっちから拾うから、新しいの出しなさい』
青「…はい」
母親って、ほんま、すごいな。なんでもお見通しや。
だけど、それ以上は深入りしてくることもなく、相変わらず笑っているだけやった
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作者名：青菜はやと
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年12月3日 0時
