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◇
補習で学校に来てんのに、驚くほど教室が冷やされていて、申し訳ない気分でいっぱいになる。
今日の授業で、一応は最後。
この後お昼から、まとめのテストを受けて合格が貰えれば、明日からは晴れて自由の身。高校生活最初の夏休みをエンジョイ出来る。
緑「やすー？」
青「大倉〜、お疲れー」
おんなじ学校で夏期講習、言うても、講習クラスと補習クラスじゃえらい違い。
もちろん、充てがわれた教室かて違うから、こうやって大倉に会えるんはお昼休みくらいやった。
緑「暑いのに、なんでテラスなんかに居るん？」
青「いや、だって、身体が冷えてもうて寒いくらいやねんもん」
こうやって外気に触れてた方が気持ちいい。
緑「そか…。」
青「ん？」
緑「あ、いや…、そろそろ亮ちゃん帰ってくる日やん？だから、空でも眺めてるんかな…って」
…そう。
亮は計画通り、ホームステイに出掛けて行った。
日本におったかて、章ちゃんと遊べんのやし。って 言うて、
そら正論やな。
行ってしまう前に、変にギクシャクしたせいか、あっちから連絡してくる事もなかったし、こっちからもしていない。
ほんま、うまいこといかんな…
緑「なあ、やす、今日のテスト終わったら、残りの夏休みどうするん？」
青「え、あ、ああ。一回、実家に顔出そうかなって思ってる」
緑「そうか…」
青「あ、ゴメン…」
大倉には帰る実家がないんやった。
緑「ええよ、そんな気ぃ使わんで」
寮かて、人がおらん様になって清々するわって微笑んでる大倉を見てたら、予鈴が鳴り出した。
緑「さ、仕上げのテスト頑張ろか？」
青「うん！」
終わったら、またココで待ち合わせして、どっかで打ち上げしよ。
そう言うて、大倉と別れた。
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作者名：青菜はやと
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年7月30日 0時
