ひろがるせかい (青黄緑橙) (ページ34)

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確かに、大倉も一緒に講習を受ける。

でも、大倉は補習ではなく講習クラス。

中間ではボロボロだった成績も、勉強時間を確保する事で本来の力が発揮され、学年で片手に入る位の順位に滑り込んだ大倉。

青「ほらな、大倉はやれば出来るねん」

なんて言ってたら、そこに学年主任がやって来て「２年生からは、特進科を選択すればいいよ」って…

大倉はその話を聞いた時「自分には無理です…、集中出来る環境にないので」と苦笑いでこぼした。

すると、学年主任から思いもよらない事を聞かされる。

特進科は授業に専念できる様に、学校から一番近い寮に転入出来ると言うのだ。

つまりは、今のあの悪環境から脱出出来るという事。

この、願っても無い申し出に、大倉が断るワケがない。

ただし、特進科に入るにはやっぱり一定の成績が必要…と言う事で、散々だった中間テストの分を補うべく、この夏期講習を自ら志望したらしい。

黄「そうか…」

またポフン…と枕に顔を乗せた亮は、

黄「…結構楽しみにしてたんやけどな」

って、ポケットから何かのチラシを出して来た。

青「？」

俺に見ろって事？

そっと、そのチラシを受け取ると、

『夏休み短期ホームステイ』

って、書いてあった。