ひろがるせかい (青黄緑橙) (ページ30)

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青「大倉の勉強法って『ノートにまとめて暗記』やったもんな」

中学ん時、夏季合宿でそうしてたん知ってるから…

この、ジャングルみたいな環境では絶対無理やってのもわかる。

緑「…俺、中間テストボロボロでさ」

俺に抱えられたまま、モゾモゾっと話し出す大倉。

緑「全然集中出来へんかってん…」

青「そうか…」

緑「だってさ、入寮説明会ではこんなんわからんかったし…、それに、普段は煩い言うても、テスト期間中に入ったら静かになるやろうと思ってたん」

そしたら、この有様やって。

緑「ここな、クラブ関係の奴が多くて、授業に出てないやつばっかりやねん。せやから、テスト期間中にノートの貸し借りやったり、わからん所があったら、わかりそうな奴を手当たり次第に捕まえてって…そんな所やねん」

それに捕まって…集中どころか自分の勉強がちっとも手につかんかったって。

それで、どうしようかと考えた結果、期末では、みんなが学校に行ってる昼間に勉強する事にしたって。

青「それで…休んでたん」

緑「テストまで1週間切ったら、だいたい範囲まで終わってるから…」

青「…大倉ぁ、…辛い思いしてたんやな。…なんで相談してくれんかったん？」

そう言うたら、ガバーって身を引き剥がされて…

緑「だって、やすは亮ちゃんの事で、何時も頭いっぱいやん！」

…外の喧騒に負けんくらいの大声で、大倉はそう叫んだ。