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そんな俺とは一転して、上手くいかなくなってたんは、俺を救ってくれた張本人、
大倉。
期末テストが近いって言うのに、３日も学校を休んでるって人伝てに聞いたら、なんだか心配になってきて、初めて大倉が住んでる寮に行ってみる事にした。
そこは…ホンマに学校の延長って感じで、
まず玄関ホールから、もう、人、人、人と、靴の山。管理室で大倉の部屋を調べてもらってる間にも、どこからか大きな笑い声が聞こえて来たり、何かが転がる音がしたりで、一瞬たりとも気が抜けない。
教えてもらった部屋に辿り着くまでにも、食堂、娯楽室、シャワールームなどの横を通って来たけど…それはそれはもう、絵に描いたような「男子校」の「寮」やった。
大倉の部屋は中層階の奥からいくつ目かの部屋。
他の部屋の前には、カラーボックスやクラブの道具が置かれていたが、そこだけには何もなく…そして、なんだかひっそりしている気さえした。
トントン、トントン
呼び鈴がないのでドアを叩いてみるも、反応なし。
トントン、トントン
青「大倉？おらんの？俺、安田…」
周りの喧騒に負けん様に、出来るだけドアに近づいてそう言うと、
急にドアが内側に開き、そのせいで体制を崩した。
けど、
「わ、これ危ない！」って思った次の瞬間にはガッチリ腕を掴まれ、一気に部屋の中に引き込まれていた。
それはまるで瞬間移動。
ちょっとドキドキしたまま、キョロキョロしていると、腕を引っ張ったのはモチロン大倉で、…部屋の中は、今までの雑多な感じとは全く違って、キチンと整理されたまるでホテルの様な空間。そして、外の喧騒とは無縁の静かな部屋だった。
緑「やす？どうしたん？」
あれ？
そこに居ったんは、学校を休んでる割には元気な大倉。
何もかもが拍子抜けして、俺は「ふふふ」って、笑ってしもた。
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作者名：青菜はやと
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年7月30日 0時
