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待ち合わせた橋の近くまで来て。ここからまたどこかに向かうのかと思いきやホンマに、あの橋に行きたいらしく



それやったら「一回帰って車戻して、歩いて行かへん?」って聞いたら「僕だけ先に降ろして」ってツレないお返事…。仕方がないから路肩に止めてやすだけ降ろして、1人寂しくマンションの駐車場に車を置いてきた



移動中も前見据えたままであんまり喋らんかったしさ、久しぶりに会ったのに切ないわ(涙)



でもそれもこれも緊張のせいやろし。今はそっとしといたるんが一番なんかな?



て、俺は思春期の娘育ててる父親かよっ!!(汗)



「お待たせ〜」



結構昼間に近い時間になってたから人多いかなってちょっと心配したけどそうでも無くて。ほんま、春の待ち合わせの時とあんまり変わらへん。



けど、



今は枝だけになってる桜の木を見上げるやすは確実に変わってる。なんか春より断然オトナになった気がする。別に目に見えて背が伸びたとかそんなんでは無いけど、纏ってるもんかしっかりしてきたって感じ?



出会った頃は子供に毛が生えたくらいの頼りない印象やったのにな…。もう、あれから2年半も経ってるんやな…



「大倉?」



「あ、ごめん。見惚れてたわww」



いつもの調子でスルッと出てもうた言葉に「もう///」って膨れたやすは、一瞬いつもの顔になってホッとしたんやけど、すぐに何度か瞬きをしてまた硬い表情に戻ってしもた…



「で、どっち向いて行くん?」



「ううん。ココで見る」



「へ?…ココ?この橋の上で??ええ?!」



何がなんやら??って、きょとーんとしていると



「…これ、、」



両手で差し出してきたんは茶封筒



…そう言えば車乗ってる間も大事そうに胸に抱えてたな



「あ、ひょっとして!?」



受け取って確認すると



『簡易書留、折り曲げ禁止、合格通知書在中』…って、



「え?!どっかに見に行くんやないの?!」



「その中に入ってるねん」



「え、けどコレ『合格通知書』て書いてあるやん?てことは合格ちゃうの?」



「そんなことないよ。受かってても落ちてもそう書いてるんちゃうの?」



「えー、ややこし!!」



「なー、大倉お願いっ。コレ開けて中見て?」



はあ?!

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作者名:青菜はやと | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年10月27日 21時

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