・ ページ30
・
「わぁー、憧れのたこ焼き！嬉しいなー、ありがとう大倉、いただきまーす♡」
一口頬張って、満面の笑みを浮かべてるやすの口元にはソースと青のりがべったり。って、わんぱくか！
…俺、青のり無しにして良かった(苦笑)
あれからまた裏路地を歩いて、目当てのたこ焼きを買い、近くにあった静かな公園のベンチに腰掛けた。
意外だったのは、俺ら以外にもたこ焼き食ってるカップルが結構いるって事と、たこ焼き屋も便乗して『クリスマス焼き』なんてもんを売り出してた事
「どうなん、そのクリスマス焼きって？」
「んー？青のりが多いだけかな？で、マヨネーズちょこちょこ乗せてるのがツリーの飾りって事やろな」
「なんや結局ただのたこ焼きやん！」
俺、キムチたこ焼きにして正解やったかも
「へへへ、それでも、やっぱり嬉しい。めっちゃ幸せ♪///」
「そんな美味しい？」
「美味しいよ！それに、それだけちゃうもん♪大倉と居れるんが嬉しいし幸せ。…へへ///」
「…またそんな可愛い事言う///」
「けど、なんで今日来てくれたん？休みやったん？」
「あ、…ちゃうねん。実はちょくちょくこっちで仕事してたん」
「えー！？…そんなん早よ教えて欲しかったー！」
「けど、やす、冬休みに入る前はテストあったやろ？」
「うん…」
「邪魔したらあかんと思って我慢してたんよ。それにわりかし忙しくて構ったれる時間もなかったしな？」
「…そうなんか」
ありゃ、ショボくれてしもた
「ごめんな、やす」
「…そんなん、僕のためなんやから謝らんとって。けど、なんでテストやてわかったん？」
「そら、俺かて何年か前は学生やったし、今、学生の子らと仕事してるからわかるねん」
「え？！それって女の子？？」
「ちゃうちゃう！全部事務所の後輩！男の子！！」
「…男の子、、、」
途端に唇尖らせて俯く姿は、それこそタコやで(苦笑)
「ほら、そんなムスッとしない！」
「だってぇ…」
「後輩らと仕事してさ、合間で色んな話聞いてクリスマスはデートしようって思いついたんやで？」
「え？」
「初めはそれこそプレゼントで何が欲しいんって聞いて回ってたんよ。そしたら、何も要らんから会えたらいいかなって意見が多数でさ、それで土曜日にお誘いのメールを送ったってわけ」
「な、なんや。そうやったんか///」
「ま、俺も実際会いたかったしな」
「…大倉///」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 265人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青菜はやと
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年9月30日 13時
