・ ページ29
俺は俺で、帽子やらコートを試してみたり、店員と喋って時間を潰していたら、二階の雑貨コーナーに行ってたやすが「ええのん見つけた♪」って言いながら降りて来た
「何見つけたー？」
「コレー♪」
やすの両手に一個ずつ持たれてたんは、
「ホーローのマグカップ？？」
「うん。なんか丸っこくって珍しくない？いろんな色のがあったけど、このダークブルーとオリーブグリーンのんが一番可愛かった♪僕こんなん好きかも」
めっちゃ笑顔で紹介してるから、本心気に入ってるんやろな
「見せて？」
「うん♪」
ブルーの方を受け取りひっくり返して見てみると『1034円』って書いてあるから俺も思わず「かわいい」って呟いてしもた
「やろー？可愛いよなぁ♪」
「ちゃうやん、値段やん！値段がかわいいって」
「え？安いって事？一個千円もするのに？」
も、て(苦笑)
「…俺、やすが気に入ったて持って来たもんをクリスマスプレゼントにしようと思っててんけど…」
これじゃあ、あんまりにもって感じやよな…。
そう思ったんに、当の本人は「え？！わぁ、すごい嬉しい♪」って超喜んでる
「ほんまに？…他にも色んなもんがあったやろ？指輪とかアクセサリー見た？」
「見てへん」
「なんで？？可愛いのん無かった？」
「だって欲しないもん。必要ないし」
そ、そう来たか…
「じゃ、時計は？来年になったら受験生やねんから時計とか要るんちゃうの？」
「こんなお店のお洒落な時計持って受験する生徒どこにおるんよ？」
「…そう言われればそうやけど」
「もし、ホンマに大倉がプレゼントしてくれるって言うなら、このマグカップがいい！」
「…でも、、、」
「あ、じゃあさ、このマグカップ二個買って？」
「二個？…朝と夜で色替えて使うん？」
「ちゃうよ！一個は僕ので一個は大倉の。お揃いで持ってたら、なんかええやん。…な？///」
…はぁ、あかん。今の心撃ち抜かれた(涙)
もうこれ以上は何も言いますまい。
俺は店員を呼んでやすの持ってるマグカップを二個とも包んで下さいって頼んだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 265人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青菜はやと
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年9月30日 13時
