くらさんとやすくん番外編４ (ページ20)

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『今日は付き合ってくれてありがとう』

授業が済んで駐輪場に着いたところで、Aさんが深々と頭を下げるから、びっくりしちゃって、大慌てで

「いいよ、そんな、頭上げて(汗)僕も美味しいご飯食べさせてもらって感謝してるから、おあいこ！ね？」

『…じゃ、そう言うことで//』

気まずそうに自転車にまたがったAさんは、早々に帰ろうとするから

「ちょっと待って！」

『な、何？』

「なんで僕のこと誘ったん？」

『それは、今のところ安田が一番話しやすい男子だから？』

「…それだけ？」

それならそれで良いような…、ションボリなような…

『……うーん、ほら、こないだクッキー貰ったじゃん？』

「クッキー？？」

『ハロウィンの時…』

「あー！！！」

大倉からもらったヤツね///

『あれ、ホントは自分で焼いたんじゃないの？』

「いやいやいや！ホント、違うから」

『そうなの？…あれがボソボソでさイマイチだったから、安田にも勉強させてやるかな、と思ったんだけど』

「だから、それは誤解だって！本当に貰い物だし、お菓子はあんまり作ったこと無いって言ってたから、そのイマイチだったかもしれないけど、料理は超上手なんだよ！？」

『………』

「な、なに？(汗)」

そんな、薄目で睨まないでよっ(涙)

『…それって、彼女？それとも、彼氏？』

「は？！///」

『ぎゃはは！安田、真っ赤じゃん、わかりやすすぎー！…さっきの写メ消しときなよ？イザコザに巻き込まれるのやだからね』

「そ、そんなんでケンカしたりせんし///」

『認めたな』

「あ///」

『ふーん、そうか。安田には良い人がいるのか。ま、いいじゃん、今日習った料理教えてやんなよ。そしたらさラブラブになれんじゃん？♪』

「教えられないよ、ほぼAさんに作ってもらったのに！」

『じゃ、今度連れて来る？あたしが教えてあげるし！』

「いや、それはその…///」

『わかってるって、冗談冗談！じゃーね、あたしは帰ってこの写メを大倉くんのポスターの横にでも貼って、一人寂しく日記でも書くよ。バイバーイ！』

「え、あの、ちょっと、あー、…」

手を振りながら颯爽と行ってしまった。

「…その相手がさ、大倉だったりするんだけど」

もちろんそんな事言えないし。

なんだか罪悪感だけが残る日になったな…