おくらとあおいおべんとうやさん４（緑＊青）

49♪ ページ45

走るのをやめて、息を整えながらゆっくり近づいてったら、



「待って！」



「え？」



「そこで待ってて」



言うが早いが、おくらは川の反対側に行ってしもた



「え？え？」



橋のあっちとこっちで、なにこれ？



早よおくらの胸に飛び込みたいのにお預けなんてひどない？！



「おくらぁ！！」



「ごめんっ、準備があるからっ💦」



「準備？」


　
カバンの中引っ掻き回して「コレコレ」



なにあの細長い箱。その箱からまた箱が出て来て、パカっと開くと街灯に反射してキラッと輝いた



「橋の真ん中まで来て」



「う、うん」



何が始まるんやろ。不安と期待でドギマギしてしもてやっと触れる距離におくらがおるのに、後の一歩が出ない。



「そんな困った顔せんで(苦笑)」



おくらの両手が俺の首の後ろに回って、ちょこちょこ動くと肩に少しの重さを感じた



あ、ペンダント。細いチェーンの先には小さな星が揺れてる



「うん。可愛い。やっぱりやすにぴったりや」



「俺のために買うてきてくれたん？///」



「せや。だって今日は七夕やろ♪」



「七夕ってプレゼント交換の日やったん？！」



「ちゃうよ。けど、出逢えたことに感謝するのに七夕ってええ日かなと思って///」



「あ、それで橋のあっちとこっち？」



「そうそう///」



「もぉー、わかりにくいぃww。…けど、嬉しい」



「気に入ってもらえてよかったぁ。てか、その服どうしたん？初めて見るよな？」



「うん！///」



気付いてくれたのが嬉しくて、あかん。口角上がりすぎて痛いくらいやぁ///



「へぇー、いいやん。可愛い///見た瞬間、また一目惚れしてしもたわ///」



それで口押さえてたん？！



「もぅ、おくらのあほぅ///」



やっと触れた手と手。おくらの目に吸い込まれるように自然と背伸びしたら、キスしてくれて



「俺の織姫さまは世界一や」て。



「ふへへへへ///、嬉しいんやけど、照れる///」



これ以上おくらの顔見てられへんで胸に隠れた



「やす？」



「俺の彦星さまも世界一。ううん、宇宙一やぁ///」



けど、どさくさに紛れてシャツの裾から手ぇ入れるんはいただけんから、



「Σあいたっ！」



つねってみた♪ww









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