wonderful×3 (vol.9) (ページ22)

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紫「…じゃがいもどころやない」

黒「はあ？」

紫「これ見い」

雛が出してきたんは『1ー7』て書いてある馬券

黒「どないしたん、拾ったん？」

紫「そんな浅ましいことするかいな(怒)」

黒「え、ほな買ったん？」

紫「そう。そしたら、アンタ、…10万や」

黒「え！？え、だってこの馬券100円て書いてあるやん？100円が10万になったん？！」

紫「せやねん。いやー、ビギナーズラックやなぁ」

がっはっはっはー！って、悪代官みたいになってるし！

橙「なー、なー、おかん、どうしたん？」

紫「おかん、お金当たったん」

橙青黄「「「え！！？」」」

紫「みんな、好きなもん一個ずつ買ったろな」

橙青黄「「「やったー！！！」」」

あの、ケチなおかんが好きなもん買ってくれるって言い出したから、そら子供らは大騒ぎ。早速噴水から出ると自分らで足拭いて、出掛ける準備しとる

紫「アンタも、欲しがってた夏のスーツ誂えような」

黒「そら、ありがとうやけど、ええんかいな、そんなパーっと使ってしもて…」

10万なんて大金…、ローンの前倒しやら、子供らの学校の為に置いといたったらええのに

紫「アホやな。こう言うお金は大事に持ってたらあかんねん。何かに還元して回したらなあかんねん」

はぁ、…さようですか(呆)

紫「ほら、丸子は何が欲しい？」

橙「うち？えーっとね、あ！フリッフリのワンピース！」

紫「よっしゃ。夏用にサンダルも買おな」

やったー！って、興奮してクルクル回るんはええけど…

黄「まる！パンツみせんな(怒)」

橙「えへ♡ごっめーん♪」

言いながらもまだ回っとる…(涙)

紫「章大は？」

青「…なんでもええの？」

紫「生き物以外ならな」

青「うっ…(涙)」

…生き物が欲しかってんな

青「じゃ、…ほしがみたいからそうがんきょうでがまんする」

我慢するんかい(苦笑)

紫「お、そらええなぁ。よっしゃ、章大は双眼鏡やな。せや、観察日記が描けるように24色の色鉛筆も買ったろ」

青「わー！それ、うれしい！！おかんだいすき！ちゅーして！！」

そこは、ちゅーさせてちゃうんかい！

雛に抱きついた章大は「おかん、おかん♡」言いながら、ちゅっちゅ、ちゅっちゅしとる

その横では、

黄「…///」

末っ子が、次は自分の番だと楽しみに待っとる

ははーん、なんやお目当ての物があるんやな。