wonderful×3 (vol.11) (ページ12)

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ー12月に入ったばかりの頃の夕食時に話は遡るんやけど

黄「は？バイト？」

青「そう、短期のバイト。テスト終わったら一緒にせーへん？」

…コロッケ頬張りながら近所に買い物行くテンションで誘ってくれてるけど

黄「うちってバイト禁止やで？」

青「うん。だから、ナイショで♪」

黄「いや、あかんやろ？」

青「なんでよ！亮のケチっ！」

黄「ちょ、口ん中にモノ入ってんのに叫ばんで！なんか飛んできたやんっ(汗)」

青「だって、亮がイジワル言うから！」

黄「イジワルちゃうわ！もし見つかって退学にでもなったらどうするん？」

青「それは、ご心配なく～。見つからんらしいから」

黄「らしいって何よ？誰かに誘われたん？」

青「うん。大倉が教えてくれ…

黄「あかん！！！(怒)」

青「まだ全部言うてない！！」

黄「言わせへんし！そんなん大倉が絡んでるんやったら尚更あ・か・ん！」

青「…ええー、、、(涙)」

俺のこと睨みつけて、ウルッ、プクッって…

黄「…ナキマネしてもあかんで」

青「マネちゃうもん…」

章ちゃんは丸い涙粒を浮かべたまま、それを拭くためのティッシュを箸で摘んで取る

黄「もう、そーいうんやめーや」

青「いいもん、いいもん。…なんでもあかん、ヤメろって意地悪ばっかり。僕の気持ちも知らんで」

黄「じゃ、その気持ちとやらを教えてや」

青「イヤや」

黄「は？！」

青「どうせあかんって言うんやろ。なら、大倉とふたりでやるから亮は誘わへんし、ほっといて」

勢いよく立ち上がって

部屋に駆け上がるんかと思いきや、食べたもんはキチンとまとめて食洗機に入れて

青「ごちそうさまでした。…ふん！！」

憎々しい顔して捨て台詞？吐いて、今度こそ本当に２階に行った

黄「もう、なんやねん。この後、どうしたらええん？」

おんなじ部屋やから先に占拠されたら帰りにくい。ま、帰りにくい言うても、いつもやったらシレッと入って行くんやけど、今回はそんな気にもなれん

黄「そろそろ別にしてもええんかな…」

とは言え、今はどうこう出来んし。

どうするかな…

あの悪趣味なまるの部屋で寝るんは勘弁やし、おとんとおかんの部屋もイヤやな。

てか、２階に居ったらばったり会うかも？…それも気まずいな

黄「しゃーない」

自分が使った食器を食洗機に突っ込むと、リビングの先にある和室の押入れを開けて来客用の布団を出した