4 ページ4
そう思ったのに
口を真一文字に結んだチビはてくてくとこっちに歩いてくると、私の腕を掴んで…、
ぎゅーっとつねってきた！
倉「ちょ、ちょっと、なにすんのよ！痛いじゃない！」
か、可愛い顔して反撃！？(汗)
「や・す・こ」
倉「はあ？」
「アンタじゃなくて、やすこ」
ほらほら、見て？って
ポケットから出したレースのハンカチには青い糸で『A.Yasuko』と刺繍されている
「英語、読める？」
倉「バカにしないでよ、３歳から英語教室に通ってるわよ」
「へえー！すごいねぇ。あ！もしかしてお受験の時に英語あった？…そうだ、ちょっとこのハンカチ持ってて？」
何かを思いついたチビは、肩から提げてたカバンから、シールがいっぱい付いたノートとキラキラ光るボールペンを取り出すと
「やすこはね漢字で、安子、って書くんだよ」
そう言ってから
「はい、じゃあ、この下に、あなたの名前を英語で書いてみて？」って。
倉「…もしかして英語習ってるの、嘘だと思ってんの？」
安「なんで？」
倉「…だって、」
こんなノートまで出してきて。
疑ってる証拠じゃない？
安「なんだかわかんないけど、早く早く♪」
あー、もー、いちいちうるさいわねぇ
倉「もう、わかったわよ！」
私は乱暴にそれをひったくると、
適当に開いたページに『KURAKO』と書いて、
倉「ホラ！」
突き返してやった。
安「わあー、すごい。英語だ、なんて書いてあるんだろうね？」
倉「は？」
安「
倉「アンタ、もしかして、書かせておいて読めないとか言う！？」
安「アンタじゃないよ！や・す・こ！」
倉「わ、わかったわよ」
もう、調子狂うなぁこの子！
…いやいや、安子？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 225人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青菜はやと
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年5月27日 1時
