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ピンポーン
丸「こんばんわー」
ピンポーン
丸「こーんばんわーー」
…誰も出てこない
お留守かなぁ？？
そう言えば「あそこのお家は畑と工場をやっているから留守がちだ」ってお母さんが言ってたっけ
丸「仕方ない。出直すか…、、、って、むむ？？」
くんくんくん。…なんかくさいよ？
玄関に鼻を近づけてくんくんくん。…ここじゃない
振り返ってくんくんくん。
丸「Σあ！」
河川敷の方から、白い煙が流れて来てる！
よく見てみると…
大変！大変、大大変！
赤い炎が見えるよ！あれ、何かが燃えてるんじゃない？
えっとえっと、火事なら110番？119番？？
Σあ！！…丸子電話持ってないや！！
丸「と、とりあえず！」
全速力で火の元に駆けて行くと、状況がわかってきた！
あれは火事じゃなくて焚き火で、それをしゃがんで見つめる女のコがひとり…
って、ちょい待ち！あれってさ、
さっきまでチャイムを押していた家に住んでる同級生じゃん！
同級生が火の番をしている！
丸「錦子ちゃん！」
名前を呼ぶと、顔を上げ、こっちを見てから
錦「あなたは、だあれ？」
丸「ちょっと！悪い冗談やめなさいよ！同級生よ、橙山丸子！」
錦「丸子？同級生？」
錦子ちゃんの目は、私の頭のてっぺんからつま先まで何度も何度も往復するけれど…
錦「ごめんなさい…」
丸「まあ、しょうがないか。まだ喋った事なかったもんね」
錦「なのに、私の事、覚えててくれたの？」
丸「ま、まぁねぇ」
…言えない
あなたの隣の席の男の子が今の推しで。
毎日射る様に背中を見つめているから、その視界に入るのよ。とか、
休みがちだから席代わって欲しかったの。…とか
…言えない(涙)
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作者名：青菜はやと
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年5月27日 1時
