22 ハツコイ ページ44
窓から差し込むお日様の光で目が覚めた
わあ、今日はとってもいいお天気
こんな日はお外に行かなきゃもったいない!
あたしは早速、隣でグースカ寝ていたやすくんを叩き起こしてお散歩に行こう♪っておねだり
「よし、じゃあ、お散歩がてらウインドウショッピングでもしよか?」
『キャーン♡』
すぐに支度をして、おうちを出たらやすくんと歩幅を合わせて街中をぶらぶら
青「わ、見て?あの羽織モンめっちゃ可愛い」
やすくんが足を止めたのは、可愛らしい雑貨屋さん
抱っこしてもらってガラス越しに覗くと、ああ、ホントだ。超〜好きそうな、へんちょこりんな刺繍入りのシャツがある!
青「うわー、どうしよう」
やすくんは、顎に拳を当ててうんと唸ると「こないだ買ったサンダルに合う」だとか「ワンピースの上でもありかも」とか…、ブツブツブツブツ喋り出す
『キャン』
青「んー、ちょっと待って〜」
やすくん、今度は頭抱えて「あれ絶対イッテンモノやろうなー」「欲しいなぁ。今逃したら次は無いよな…、」なんて更に悩んでる
そんなに欲しいなら買っちゃえばいいのに。…どうして踏ん切りがつかないんだろ?
『キャンキャン?』
青「そうなんよなぁ…、お前連れて店の中入るわけには行かんのよなぁ」
あ、あたしがネックだったのね!
なーんだ。それじゃあ
『キャンキャンキャン♪』
あたし、ココで待っててあげる。
ぴょんと飛び降りてからリードをくいくいっと引っ張って、お店の入り口に飾ってあるこれまたへんちょこりんなオブジェの横まで行くと、丁度良さそうな隙間にうずくまった
青「え?待っててくれるん?」
『キャンキャン♪』
青「…でも、連れてかれたらどうしよう」
もう!大丈夫だから!!
あたしは、プンッてそっぽを向いて嘘寝開始
青「…え、ほんま、行ってきてええん?」
うんうん。ココで休憩してるから、お買い物行ってきて?
青「じゃ、ココにリードくくっとくし。連れて行かれそうになったら吠えるんやで?」
『くぅーん…、、、』
はいはい。わかりました。だから、はやくいってらっしゃい
青「ありがとー、じゃ、ちょっと行ってくる♪待っててな」
目をつぶってるから見えないけど…
お店に入って行くやすくんの足音がちょっと軽やかで、なんだかあたしも嬉しくなっちゃった
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作者名:青菜はやと | 作者ホームページ:
作成日時:2018年1月7日 16時