8UPPERSのセカイ（eight） (ページ31)

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31 toppoのセカイページ31

嫌やな。

嫌やな、女の子との飲み会なんて。

それでも、ターゲットとジョニーがうまいこと雲隠れ出来る様に仕向けんとあかんし…

「はぁ…」

中座してやって来たトイレ

鏡に映る僕の顔はとんでもなく暗くて、自分でも嫌になる。

「やっぱり荷が重すぎる…」

エースに代わってもらえばよかったな…

ポン、

「ん？」

「もうちょい頑張ってトッポ」

「ガム…、追いかけて来てくれたん？」

「まぁね。…なーに、後ひとつかふたつ、愚痴言うてるのを聞いてたらそのうちこっそり居ななるって♪」

「…そんな上手いこと行くかな」

「大丈夫、大丈夫！さ、気を取り直して、レッツゴー♪」

「うん…」

「もー！ほら、笑顔笑顔♪」

ニコニコと笑うガムにポンポーンと肩を叩かれ、席に戻ると、女の子達はジョニーに向かって上司の愚痴を言い合ってた。

『異動してきて３ヶ月も経つんだよ？』

『それなのにまだ凡ミスだらけでさ、しかもそれ、先月もやったでしょ？って』

『そりゃ最初は仕方ないと思ったよ？初めてなんだもん。けどさ、何度も何度も同じ事聞かれたらこっちも嫌になるって。ねー？』

『そうそう！あれじゃあまだ前の係長の方が良かったかな～？』

『やめてよ、アイツも底抜けに使えなかったしー！』

『その前の係長は、わかんないなら聞いたらいいのにそれすら無かったもんねー』

『ホント。あちこちの支社から変なのばっかり呼んできて、困るのはこっちだっつーの！』

『ねー、私達、可哀想でしょ？』

上目遣いでジョニーにしな垂れるターゲット。

…どうやらジョニーの事、ロックオンしたみたいやな。

これでジョニーがこっそり「後の話は二人っきりで静かな場所で…」なんて囁いてくれたらイチコロで落ちるやろう

そう、思ったのに。

「ひとつ教えて？」

さりげなくターゲットから身を離したジョニーがポツリと呟くと

『いいわよ、なんでも聞いてぇ♪』

何もなかったように、またしな垂れ、猫なで声になるターゲット。

「………」スッ…

あれ？また遠ざけた。

もしかして、ジョニー、嫌がってる？