8UPPERSのセカイ（eight） (ページ15)

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暗くてよくわからないけれど

『うん、いいよ！』って言った声は、場違いな程あどけなくて可愛らしい。

…女の子なんだ。

…どうしよう。

いつもならこんな事無いのに、気になってしょうがない。

俺は後ろめたい気持ちでタバコをしまうと、尻のポケットに入れてた飴玉を手に取り…、、、渡せずに持て余す///

「その、…こんな時間にひとりなん？」

『うん。おにいちゃんは？』

「…ひとり。迎えが来るん待ってるねん」

『じゃ、あたしと一緒！あたしもココでママを待ってるの』

その言葉を聞いて、嫌な予感しかしなかったのは、仕事に慣れたせいなのか

…試してみるか。

「飴、食べる？」

俺は握ったままで若干温かくなった飴玉を女の子の小さな手に乗せた

『ありがとう///…でも、これどうやって開けたらいい？』

「え？…あ、その端のギザギザを両手で摘んで引っ張って…」

『…こう？…あれ？？…むずかしいなぁ、、』

「…貸してみ？開けたるわ」

そんなやり取りをしている間にどんどんふたりの距離が縮まっ行き、その子の髪や衣服から放たれる匂いが確かなものとなって、…鼻の奥をツーンとさせる//

やっぱりそうなんか？

頼む。違ってくれ…

祈るような気持ちで、飴玉を口に放り込んでやると

『わ、これママのと同じだ♡』って無邪気に笑う。

ああ…、やっぱり。

はにかみながら嬉しそうにしているその子を見てたら胸が張り裂けそう。

…その飴な、さっき、君のママからもらったんやよ？