8UPPERSのセカイ（eight） (ページ42)

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42 gumのセカイページ42

青side

ぐるぐるぐるぐる…

さっきからずーっとカフェラテをかき回しているのはガム。

ジョニーが相手している女が喋れば喋るほど回転数が早くなり、カフェラテはみるみる泡だらけに。

…きっと根が真面目なんやろな。こんなクソつまんない話、外の景色でも眺めながら右から左に流せばいいのに。

とは言え、

あーあぁ…。やっぱり付き添いなんか断ればよかった

『どうしたのため息なんかついちゃって』

「へ？」

『君よ、君』

ちっ。…面倒くさい。話しかけんなや

てか、人の顔の真ん中に指差すな！！(怒)

…という心の声は腹にしまって

「お姉さんの話聞いてたら、自然と出ちゃいました(苦笑)」

『でしょ？自分の仕事だけやってんのがそんなにいけないことなの？任されたことはちゃんとやってんだから後は寝てようが遊んでようが私の時間じゃんねぇ？…それなのに、あのバカ上司。他を手伝えとか意味わかんない。』

「ですよねぇ～」

『そもそもさ、注意されるべきは一日かけて仕事してるトロい奴だろって。あーマジやってらんない～』

「それはこっちのセリフ～」

『は？』

「あ、なんでもないなんでもない」

『はぁ？…ま、いいわ』

長い脚をこれ見よがしに組み直し、タバコに火を点ける姿は下品の塊。

…ジョニー、これからこの女抱くんやろ？…なんかもうご愁傷様やな

『ねぇ、君？』

「あ、はい？」

『こんな話、お酒でも入らないとやってらんないわ。店変えない？』

僕が？…お前と？昼間から？

…いやいやいや、ちゅーかさー、、

「だったら、俺と行きませんか？」

…あ。

……もう、ジョニー(怒)

イヤミのひとつでもぶっこんでやろうと思ったのに。

『でも私、この子と…』

この子？！(怒)

「ちょっとー！！、って、わぁ！」

コップの水、頭っからぶっかけたろうと思ったのに、ガムの手が僕の膝を押さえてるから立てやしない(怒)

(なにするん？！)

キッとガムを睨んでる間にもジョニーが下品女に耳打ちしてて…

…ふん。

何言うてるんか知らんけど、目尻下げて頬赤らめてるし。もう出来上がりやん…

「俺らちょっと出るわ」

席を立つ二人は高身長同士でスタイルも良く、絵になるな…

なーんて無言でやり過ごしていたら

『ごめんなさいね、坊や』

はあー！？(怒)