気狂系の君は、職場で黒布に巻かれるそうです。

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私は今、廊下を駆け抜けている。





「おや寺田君じゃないか。お出かけかい？」

「えへへ、はい！行って参ります！」



今日も優しく微笑んで下さる首領。




「若いのは元気がいいのう。早う行って参れ」

「はい、姐様！」



相変わらず美しい尾崎様。





「お、気を付けていけよ。手前すぐぶつかるからよ」

「肝に銘じておきます！」



今日もお兄さんな中原様。






「おお、寺田じゃねーか！どうしたそんな急いで？」

「相変わらず駆け回っているのですな」

「……！」


「今日はお出かけの予定なんです〜！」




作戦会議中かな？黒蜥蜴の3人も元気そうだ。







「…Aさん。私も連れて行って下さい！」

「また今度ですよ！今日はダメですからね〜？」



今日も美しい金髪の樋口様。








そして、…待ち合わせの場所。








「お、遅れました…！」

「遅い!!」


またべちっと殴られる。
いてて、とヒリヒリする頬を抑えた。



「今日は貴様の為に取った休暇だ。それを貴様が潰すとはどういう心算だ。」



「申し訳、ありません…」




「…まあ良い。早く行くぞ」

「はい…って、何処へです？」






私がそう問うと、芥川様はそっぽを向いてしまった。

回り込んでみるも、くるくると背を向けられて表情を見ることができない。




「何処へ行くのですか〜？」


「き、貴様の……ぷれぜんと、を買いに行く」






思わず笑ってしまった。
プレゼントは普通内緒で買いに行くものですよ…！うふふ…！


「笑うな！僕も真剣に考えたのだぞ？」



「ええ…！分かっていますがどうしても…！」




芥川様の顔が真っ赤に染まる。
それが可笑しくて、また笑ってしまった。



「うふふふふ…！いえ、でも…。」






それは、初めて口にした言葉だった。
初々しくて、でもとても言いたかった言葉。









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「ありがとう。龍之介(・・・)」





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『だいすき』

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