気狂系の君は、職場で黒布に巻かれるそうです。

#1 出会い、下がる好感度 ページ1

今、新しい職場であるポートマフィアを見学しております。




森様にお会いしたのがキッカケで、『死を見たい』と言うと、ここに連れてこられました。





正直、見たいのではなく体験したいのですが…。
うふふ、気持ち悪いと言われるのが嫌なので、
私を殺すその人が現れるまで、隠していくつもりです。






「ここには人を殺す事を躊躇わない神様が沢山いらっしゃるんですよね!ワクワクします！」





あら、あの曲がり角…、誰かいますね。





まだ挨拶が済んでいなかった方もいる筈なので、挨拶に伺いましょう!!






たたたっと走ってそこへ向かうと…





突然視界が上へと動く。

首が黒い布に締められていた。
高く持ち上げられ、短い足がぶらぶらと宙に揺れている。





「…貴様、何者だ。此処では見ぬ顔だ。」




この黒い布を操っている本人が顔を見せた。




「例え子供であっても、僕は容赦せぬ。」




強く私を睨み、黒布の締りが強くなる。
しかしそんなのお構い無しに私は彼に問いかけた。



「お名前は…っ!?」





「名？僕は芥川だ。しかしその状況で名を聞くとは…貴様は愚者そのものだな。」



蔑みの目を向けたまま、黒布を締めていく。



この方…、この冷徹な行為!!
冷たい物言い!!、容赦なき殺戮!!





「kill me(私を殺して)!!Mr.芥川!!」




「きる、みぃ…？貴様、異国の者か？それに…何故そのような生き生きとした目をしている」






遂に見つけた、理想の殺し人!!
森様に出会って本当に良かったです、真逆こんなにも早く見つかるなんて…







さあ、そのまま私をお殺しください…!!








と、思っていたんですが、途中で来られた中原様に止められてしまいました。





挙句に芥川様にご説明してしまって、死ぬことができませんでした…





「…あと少しでしたのに。」



「なんだ手前太宰みてェだな。」



「いえ太宰さんには欠片も似ていません。中原幹部。」

#2→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す