生意気系の君は、路地裏で帽子を踏むそうです。【文スト】

#28 ページ28

「うう、僕何で奢ったんだろう…」

「いやぁ〜まぁ元気出せよ〜！」

「Aさんのせいですからっ！」




いやねアツシ。それは大きな間違いさぁ！



「アツシが奢るって言ったんでしょ？…まさか、無かったことにしてんの？」

「そっ…れは、そうなんですけど…」






まだ何かご不満かねー??アツシもなかなか言うようになったな( ･´ｰ･｀)




「ま、金欠っぽいのに奢らせたのは流石に悪いし…。…よし！私のお気に入り野菜ジュースセット、買ったげる！」

「や、野菜ジュースですか…？」


「何か？」

「いや」






これぞ上司の特権！自分の都合よく事を動かすというクソ政権最高!!

あ、そうだ野菜ジュース。






「んじゃ、行こーか」

「はい！」



おや、威勢のいい返事じゃないすか。案外嫌でもないのかな…？ま、関係ないんだけどな！






「話は聞いたぞ、人虎」









……不穏な声がしたなぁ。怖いなぁ。あははははははは……は、





「「芥川!?」」




「な、何でお前がここに！？」

「それは僕の台詞だ。何故貴様がここにいる。」

「私もいるよー。二人で睨み合わないでー。ねー。」






コンビニが目の前にあるのに、やつがれのせいで足止めされちゃってるーうわーぁぁぉ！



「貴様は黙っていろ。僕は貴様に用がある。…だが…」




芥川がアツシの方をキッと睨んでから、私に寄って腕を掴んだ。……は？




「人虎はその場に要らぬ。帰れ。」

「何でお前の都合で帰らなきゃならないんだ！」

「全くその通りだよお前何言ってんだ??てかこの手何」





今この状況、映像にするとやばいと思う。

女の腕を掴んで、男を睨む指名手配がコンビニ前で喧嘩中。





きゃー、こわーい(´◦ω◦｀)





「人虎は帰れ！」

「お前こそ帰れよ！」





何だよーこの幼稚なやりとりー。助けてー！
路上だから人が集まりそうで怖いんだよー！

集まってないけど






「確かこの辺に……お、」




神様は私を捨ててなかったらしいぞ！
この声はこの場を絶対に解決してくれる！！








「あーーーーー中原中也ァーーーーー！！」


「うるせェな!!つーか、ンだよコレ！」


「ああ分かる！？このカオス状態！ヘタしたら芥川捕まんぞ」


だから早く、迅速にこの状況何とかして！


「チッ…おい芥川、何だこの状況」

「な、中原さん。コレは…」



よしよし。コレでこのメキョメキョ鳴ってる手も救われる。


「は？お前らもなのかよ」

『も』とは？

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