（続）指に触れる愛が、３

わたしのサンタさん ページ29

「だあ」
「ことちゃんなあに〜」
「だっ、ぶぅ」
「あはは、お喋りしてるん？(笑)」



朝からリビングで繰り広げられる癒しの光景に、頬が緩む。ふたりとも可愛くて困っちゃう。


琴美も、早いことにもう生後4ヶ月。首もほぼ座ったから、だっこも少し楽になって(その分重くなったけど)、うつ伏せもできるようになって。最近じゃこうやって声を出してくれるようになった。


シーズンが終わって、トレーニング以外は自宅にいるようになってからの勇人は、もうそれはそれは頼りになった。オムツ替えから、ミルクや寝かしつけまで、本当になんでもやってくれて。さらには最近は家事もぎこちないながらもこなしてくれるように。


……なんというか、もう、出来た夫すぎて吃驚なんだけど。



「あ〜〜なんなんその可愛いお顔は〜〜」
「ぶ、ばっ」
「A、A、やっぱこれ琴美喋っとるよな？(笑)」
『本当にお返事してくれてるみたいだね(笑)』



子育て初心者だし、まだまだ新しいこと一つ一つにてんやわんやしちゃうし。キャパオーバーになって爆発しちゃうこともあるし。子育てをしていて、不安がない日なんて一日たりともないけれど。


一つ一つの成長が、嬉しくて、幸せで。
それに加えて、こうやって琴美の些細なことでも、成長一つ一つをこれでもかというくらい一緒に喜んでくれる旦那さんがいてくれることも。感じる不安以上に、日常でたくさんの幸せを感じられる私は、きっと世界一の幸せ者だ。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す