48. 指に触れる愛が、 ページ37
役「不備もないですし、こちらで受理しますね。おめでとうございます」
とうとう、本当に、
「これからよろしくな、…坂本さん」
『こちらこそよろしくお願いします、坂本さん(笑)』
「ははっ(笑)」
わたしたち、"家族"になったんだね。
これからもどうぞ、よろしくね。
.
.
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役所に婚姻届を提出したその足で空港に向かう。
挙式も兼ねた新婚旅行はオーストラリアに行くことにした。
「お、ホームページコメント上がっとる」
『ほんとだ…なんか、全然実感ない…』
「まあないわな(笑)」
『坂本さんって呼ばれても返事できなそう…』
「頼むで、ホンマに(笑)練習しとくか?坂本Aさーん?」
『はあーい(笑)』
出国の手続きを終えて、2人でゆったり会話をする。
『まさかなぁ…』
「ん?」
『出会ったとき、結婚するなんて思ってなかったなあって』
どうせすぐ別れるだろう、って友達からは言われてたし、自分でもそう思ってた。
「俺は思っとったけどな」
『え?』
「なんでか知らんけど、Aが運命の人やって、確信してた」
『そうやったの…?』
「そう。やからどんだけ相手にされなくてもめげずにアピールして…(笑)」
『(笑)』
「最初ホンマ興味なさそうやったよな!(笑)」
『だって…(笑)』
前評判、本当に悪かったし(笑)
ずっと、運命の人って、出会った瞬間に“この人だ”って分かるものだと思ってた。だけど、勇人と出会って、2人の時間を過ごして…色んなことがあって。時間が気づかせてくれる運命の人もいるんだと知った。
「まあ、結果こうして結婚まで行ったんやから、俺の粘り勝ちやな(笑)」
『粘り勝ちって…(笑)』
きっとあの日、勇人がホームランを打っても打っていなくても、最後はこうなる運命が最初から…もしかしたら生まれたときから決まってたんじゃないかと、今は思う。
“シドニー国際空港行きの飛行機はまもなく……”
「ほら、行くで」
差し出された手を、ギュッと握り返す。
いままでも、これからも
こうやって手を取り合うたびに、あなたへの想いは募っていくんだろう。
だって、
指に触れる愛が、
こんなにも熱く胸の中で疼いてる。
fin.
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よ〜こ(プロフ) - ハナさん有難うございます。載せていただいたURL見て見ます。 (2018年10月4日 7時) (レス) id: 2d020b9391 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - よ〜こさん» ありがとうございます〜!サイトでも活動してますよ〜!どちらかといえばサイトメインです。プロフにサイトURL載せてますのでぜひどうぞ♪ (2018年10月3日 22時) (レス) id: f98a4423c1 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - アルムさん» コメントありがとうございます。検討させていただきますね。 (2018年10月3日 21時) (レス) id: f98a4423c1 (このIDを非表示/違反報告)
よ〜こ(プロフ) - ハナさん、お話とっても良かったです。別サイトでこのお話しみたのですが、そちらのサイトは辞めてしまったのですか? (2018年10月3日 14時) (レス) id: 2d020b9391 (このIDを非表示/違反報告)
アルム - 二人の結婚式が見たいです! (2018年9月30日 11時) (レス) id: 38071d6190 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハナ | 作成日時:2018年9月24日 9時