33. それ絶対狙ってますよね ページ46
「もしもし?今大丈夫?」
『うん〜大丈夫、お疲れさま』
「ありがと。そっちも」
宮崎キャンプで家を離れている勇人と電話を繋げ、今日あったこととか何食べたとか、そんなたわいもない事を報告しあう。
「あ、そういえばさ」
『ん?』
「今日ズムサタの取材でさあ、音楽の話してたんやけど」
『うん?』
「好きなグループとかないのって言うねん、それ絶対AAAって言わしたいやつやん」
『だろうね(笑)』
「聞くでしょ?ってめっちゃ圧かけられて聞きますって言ってもうたけど…大丈夫やった?はっきり名前だした訳やないけど」
『…大丈夫やない?』
こうやって、ちゃんと確認してくれるところが好きだなあ、とふと思う。いつだって私の意見を聞いて、尊重しようとしてくれる。
「嫌ならカットお願いするけど、平気?」
『うん、いいよ、別に。たまにはそういうのがあっても面白いよ』
「(笑)」
私は素敵な人と出会えたのだと、最近しみじみと思うことが増えた。もしかしたら今は、私の方が愛が大きいのではないかと思うほど、彼に夢中になっている。
「ならええわ、多分放送されるけど気にせんといて」
『やだよ、録画するもん(笑)』
「おい(笑)」
宮本さんが必死に勇人に私のことを喋らそうとするのに対して変な笑い方で誤魔化す勇人が面白くてたまにズムサタは見てしまう(笑)
放送日いつかな、ケータイで撮って送りつけてやろう(笑)
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作者名:ハナ | 作成日時:2018年9月19日 23時