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いまなら飛べるかな、その後 ページ23
いまなら飛べるかな、その後
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暖かい部屋でソファに沈んで適当にスマホの液晶を撫でる。見慣れたタグに並ぶ様々な自分の姿に「おぉ〜これかっこいいねえ」なんて言いながら。
「風呂、入んねえの?」
「ん〜、後で」
「ねえ、葛葉はさ、しにたくなんねぇの?」
思いがけない質問だったのか、目を丸くして「は?」と声を漏らす姿に苦笑する。
「これから続く何百年って時間に絶望したりしない?ひとりで生きていく時間を苦しいって思わない?」
「ちょっとまて何の話だよ」
「世間話」
「んな世間話あるか」
「あるよ今してんだから」
引き下がらない俺に諦めたようにため息をついて、まっすぐ目を合わせるそいつは
「お前が死ぬまでは生きてるよ」
と、綺麗な顔に笑みを浮かべて言った。
「んはは、そうだな確かに」
隣に座った細い足に頭を乗せて見上げた顔に「俺が死んだあと、お前はどうすんの」と言いかけて、
やめた。
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作者名:ぷにゃ | 作成日時:2022年11月2日 4時