ブラック本丸の審神者は検非違使少女―第弍部【刀剣乱舞】【検非違使擬人化】

67─親だから ページ27

Aside

ずっと感じた違和感
目が覚めてからの言祝は
何かに怯えてる感じだった

私は検非違使だから
何かを祓うということはしたことが無い

けれど、言祝には沢山の借りがある
どうにかして言祝から離す
くらいの時間は作れる
この体をくれた幼子に
面目も立たないしな

私は確かに検非違使だ
けど、死んでしまったこの幼子は
私に体を渡してくれた
ずっと欲しかった人の身は綺麗だった

動きやすくて
楽しくて
美味しいものを食べられて

全部が人の身でないと出来ない事だった
でも、この体は
『一度死んでいる』

政府に見付かった時は焦った
あの新月という奴に『人権が無い』と
言われた時はその通りだと割り切った

それでも言祝達は
私を人の様に接してくれた
言祝に関しては親の様に

だからこそ、今助けたい

このぐらいの衝撃波くらい
避けることも出来るし
本体で消し去ることも容易い

A「言祝は紫雨にしか、その言葉を発さないぞ」

私は衝撃波を切り捨てた

言祝？「チッ…いつか覚えとけよ…」

言祝の中にいたものは気配を消した
その反動か、言祝が倒れかけている
流石にこの体で言祝は支えられない

A「燭台切！」

燭台切「分かってるよ！」

まるで呼ばれる事を分かってたみたいだ

A「さて…どうする？続けるか？」

鶴丸「いや良いさ、そんな連戦したくもないしな」

A「…そうか、なら暫くは関わらないでくれ」

鶴丸「それは考えとこう」

私は鶴丸国永を一睨みした
すると奴は『怖いなぁ』と笑った
人は睨まれると笑うのだろうか……

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