建築士と実況者集団【wrwrd!】【日常組】 (ページ35)

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建築士73 ページ35

「じゃあ行ってくる
シャオさんとロボロさん来たら入れてあげてね」

「畏まりました」

快晴の日曜日
今日が顔合わせの日だ

とりあえず駅へ行こう
駅は大学へ行くのとは逆方向だ

ちょっと早いかな……
いやでも、コラボさせてもらう方だし、待たせるって訳にはいかないだろうし……

『次は終点、○○駅＿＿』

あっ、着いちゃった

駅の前は日曜だから出掛けるのか、待ち合わせなのか分からないけど
沢山の人が居た
待ち合わせに指定された銅像の前もかなりの人だ

「……予定より早かったかな」

ちょくちょくグルッペンとLINEで連絡を取っていたが
集合時間は午前10時
現在の時刻、午前9時半

早かったわ、うん

周りはカップルとか、友人なのかな
笑顔で「待った？待ってない」の声が飛び交っている

グルッペンは10分か15分前に着くし、短くてもあと15分待てばいい

「なぁ、お姉さん一人なん？

誰かまっとるんやったら、どっか店内とかで待っとった方がええんちゃう？

お姉さん、ナンパされてまうで？」

いきなり声をかけられた
ナンパしてるのは貴方じゃないのか

「いや大丈夫です」

「……せやったらええけど
ナンパされへんようにしてな」

声をかけた人の顔は見なかったけど、ホントに心配してるみたいな声だったなぁ……

「ちょっとお姉さん今一人だよね？」

……違うやつの声

「いえ、友人を待ってるものでして」

「じゃあお友達居ないってことは、今は一人だよね

俺たちとお茶しようよ、その後一緒に遊ばない？」

「いや、だから……」

痺れを切らして顔を上げなきゃよかった
目の前にはガタイの良さそうな男が数人
そう言えば俺“たち”って言ってたわ、しくった

「めっちゃ可愛いじゃん、行こうよ」

リーダー格の男に腕を掴まれる

「離せ……！」

「抵抗すんなって、人に当たったら大変だろうよ」

「何してん？
僕の連れに手ぇ出さんでくれへん？」

「そうだよ、俺たちと待ち合わせしてるのに何してるの？」

さっきの声と、聞き覚えのある声
そっちを振り返れば、前にケーキを渡したマスクの人と
眼鏡をかけていて、片方の目に前髪がかかっている男性が立っていた