９─ショタ好きのショタ ページ10
「今思いました
仕事をして貯めた給料は最初だけ自分に使っても良いですか？」
唐突に言われた事に、俺と謙信は主を見る
何とも真面目な顔つきで言ってきたので
何事かと思った
「…別に君の給料だからね
俺は反対しないよ
何を買うのかにもよるが」
「仕事用じゃない個人用の物ですね」
「…そうかい」
「『さいしょだけ』ってことは
そのしぶつをかったら、あとはなににつかうのだ？」
「後に来るであろう刀剣男士達の誉のご褒美とかに使いたいですね」
「ごほうび……！」
謙信はあからさまに喜んだ
「褒美か……
色々な意味では士気が高まるかもしれないね」
「まぁ、切れ目のいい五十とか
取った数を数えて、規定の数の誉を取ったらご褒美を買いに行くってシステムですね」
「ごほうびのために、がんばるとおもうぞ！」
「そっかそっか
謙信くんも頑張ってね〜
それじゃあ、あと一振り鍛刀しますか」
主は資材を全て五十で注ぎ込み手伝い札を使った
そこには、黄緑色の鞘の短刀があった
「…緑色なんて綺麗な鞘ですね
こんな刀もあるんですねぇ…」
主は謙信を顕現した時と同じように
真剣な顔で刀に霊力を流していった
「あるじの“れいりょく”はとてもきれいなのだ！
長義は、あるじのしょきとうなのか？」
「そうだよ、初期刀だ
…どうせ試験的なものなんだろうけど」
それでも、俺が初期刀の世界などないだろう
それだけでも俺は満足だった
「二振りとも！
顕現出来ましたよー！」
「毛利藤四郎です！」
鞘と同じ色の髪の毛
服を見るに、粟田口の短刀……
名も“藤四郎”だしな
「……！
ちょっ！ちょっと！そこの青い髪の小さい子って誰ですか！？」
「え？
長船派の短刀、謙信景光くんだけど……」
「謙信くんですか！
とても小さくて可愛いですねぇ〜！」
……色々と、面倒なのが来たかもしれない
早めに一期一振を探さねば……
続く (更新停止中)
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