記憶が消えるとしても…【刀剣乱舞】 (ページ4)

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4月1日の朝ページ4

A｢…審神者｣

昨日の私の書いた日記を読んでいた
朝起きたら大量の荷物が枕元に纏められていて驚いた
審神者というのは家を離れてやる仕事なのか

昨日の私が言った通り(？)
大学の教科書を開いてみた
そこには審神者に関しての記述が沢山ある

これは後で読んでおこう
今は母さんに頼んだらしき物を貰いに行こう
何を頼んだのかまでは書いていなかったな

A｢母さんおはよう｣

母｢おはようA！日記は読んだ？｣

私は黙って頷いた

母｢そう、じゃあこれが頼まれていた物なのよ｣

そう言って渡してきたのは
新しい日記帳と文房具
そっか、今日から四月だから新しい日記帳になったんだ

母｢今までの日記は全部荷物にまとめてあるからね！｣

あっ、あの荷物って殆ど日記なんだ
だとしたら、あれ程の大荷物になったのも納得する
後は着替えとかだろうか

A｢…有難う｣

母｢良いのよ！貴女は私の大事な娘ですもの！｣

22歳にもなって結婚していない娘を可愛がってくれる母さん
父さんは数年前に病気でこの世を去った
その病気の薬は開発中で間に合わなかったのだ

不治の病もいくつか治せるこのご時世
大体は研究してから薬は開発されていく
その薬が出来るのは時間がかかる

父さんは運が悪かっただけ

そして私には年の離れた弟と妹が居る

弟｢ちょっ！姉貴！それ俺のだろ！｣

妹｢のろいのが悪いんだよー！｣

噂をしていれば二階から降りてきた

弟｢あっ！ねーちゃん！姉貴捕まえて！｣

弟は私と妹を区別するために呼び方を変えている
昔は『お姉ちゃん』と呼んでいたらしいが
あの少年からそんな言葉を言っていたとは思えない

だが、人というのは成長する
人の過去というのは面白いとは思うが
私にはそんな振り返る過去もない

妹｢うげっ！姉さん、どいてー！｣

A｢駄目だよ、人の嫌な事をしちゃ｣

妹｢だってー…｣

妹は私に甘えている節がある
まぁ私は成人していて
妹はこの四月で中学一年生なのだ

ちなみに弟はこの四月で
小学校四年生だ
年の差はあるが、可愛い妹と弟だ