まゆげとぱっつん (ページ5)

今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:41,832 hit

▽ ページ5

*

くる、しいっ…

一向に離れようとしない唇に

右手でしげの肩を必死に押して

首をブンブンと横に振った

.

『や、だっ… しげっ！』

重『っはぁ、』

.

やっと離れた唇から漏れた僕の声としげの吐息

間をすり抜けて距離を取った

.

『なんで、なんでこんな事っ…！』

重『誘われたから』

『誘ってない』

重『ふーん、ほんならさ… 』

.

じわじわと詰め寄ってくるしげ

後退りするとガタン、とソファーの脚に踵が当たって

ソファーに座り込んでしまった

見下ろすしげの顔は電気の影で何も見えない

.

重『これはどうなん？』

『っ、』

重『神ちゃんより俺が1番分かんねん』

.

しげのスマホの画面には

今撮ったであろう、僕の写真

そこには頬を真っ赤に染め上げて

目を○ませている僕の写真だった

.

『 …消してよ』

重『嫌』

ギシッ＿＿

重『嫌やったら、殴ってええから』

.

隣に座ったしげ

僕の頬に手を添えて微笑む

視線が絡み合う僕らは

.

『んっ… 』

重『っちゅ… 』

.

再びキスをした

.

重『殴らへんねや？』

『っ、、』

重『今日はこんくらいにしとく』

.

言葉に詰まる僕を置いて

テレビを見始めたしげ

慌ててキッチンに戻って頭を抱え込みしゃがんだ

嫌って、殴れなかった……