まゆげとぱっつん (ページ19)

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*

リビングに戻るとコーヒーを入れ直していた

「勝手に借りた！」と僕の分だけ

.

『ありがとう』

重『な！明日新商品披露パーティーあんねん』

『 … 』

重『 …神ちゃん？』

『 ……あっえと、何だっけ？』

重『明日パーティーあるから来おへん？』

『僕が行くような所じゃないんじゃないかなぁ』

重『神ちゃんを招待したいねん……あかん？』

『 …人、多いの苦手だからっ、』

重『そか、ならしゃーないな！』

『ごめん』

重『よしっ、明日はやいから帰るな？』

.

嘘、人が多いのなんて苦手じゃない

寧ろ1人の方が苦手

帰り支度をしてるしげの後ろから

袖をギュッ、と掴んでいた

.

重『？どうしたん？』

『 ……ゴミ、付いてたから』

重『わ！ほんまや、おおきにな』

.

あぁ、また嘘

大きな手が頭を撫でる

それも少し屈んで

.

『子供じゃない』

重『こうされるん好きなくせに』

『っ、』

重『分かりやすいな～』

『やめて！グチャグチャになる… 』

重『サラサラやからならんよ～、おやすみ』

『 …おやすみ』

.

バタン、と閉められたドア

隣に行けばすぐに会える

胸が苦しい、、

淹れたてだったはずなのに気付けば今日2回目の

冷めきったコーヒーに変わっていた