検索窓
今日:1 hit、昨日:8 hit、合計:20,956 hit

綺麗に欺いて. ページ22






恋だの愛だのくだらないくだらない(・・・・・)

それからこんな世界には、“自由”なんてものは無い。

ずっとそう思っていた。







幼い頃からずっと、そう思い、膝を抱えるようにしてた。

自由なんてなんて綺麗事なの?




けれど子供心はそんなこと否定したくって、

膝を抱えた私の肩を叩く。



『そんなことないよ、きっと…』





なんて無邪気な私が言えば、

自由・愛反対派でもない、肯定派でもない他の私ができて、優しく私を諭しながら。




『そっちはぬかるんで危ないよ』



って手を出した。




『 だからさ、ちゃんと捕まってて 』


『…痛いのは君も嫌いでしょ?』




『うん……』






…だ、けれどね。

手を伸ばした途端、思い出したの。


回避派がきょとんと待つ中、肯定派の私は手を伸ばしきれずに。




『…でもね、縛られるのも嫌いなの』




『…どっちつかず』



反対派は冷たく呟いた。




『…もう無くたっていいじゃない』




そんな時、新しい誰かが現れた。




もういっそ、縛られてよう?

縛られて求めていればいいじゃない。

矛盾だらけの世界に住む、私のことをあなた達も欺いて、くだらなく縛って。



だって私は皆、いつの日か壊れてしまう出来損ないの心臓なんだから。



けれどもしね、くだらない世界が終わる前、

もしも私達を拒んでくれる、そんな誰かと出会えたのなら、その時は――…







そして、

私達の目にはいつの日か
自由の翼に焦がれたあなたが映った。



けれど自由がゆえに苦しみ
踏みにじりながら

綺麗な汚れた翼で、屍の上に立つあなたが。









『…あぁ彼なら』


『私でも愛して、
愛し方がわかるかもしれない』






欺けなかった.→←.


ラッキーアイテム

朝焼け


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.0/10 (111 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
49人がお気に入り
設定タグ:進撃の巨人 , リヴァイ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:氷飴 | 作成日時:2018年3月8日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。