沖矢の妹がポアロで働くことになったらしいです【安室透】

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これにはさすがの私もノックアウト。
ポーカーフェイスも忘れて頬はどんどん紅潮していく。


「顔、真っ赤ですよ。」


いじわるそうに笑ってそう言った安室。
私は余計に恥ずかしくなり、慌てて安室と距離をとる。


「気のせいですっ！！」


「ははっ、可愛い人だ。」


なんだそのセリフ！！ディ〇ニーか！！！
そんなセリフが似合う人なんてこの世にイケメンかイケメンかイケメンくらいしかいないだろう。
って、そうじゃなくて！！


「僕はありのままのAさんを知りたいんです。」


そう言ってまた距離を詰める安室。
イケメンに迫られるのは悪い気はしないが、相手が安室ともなると話は別だ。
彼は秀さんの命を狙う"ワルモノ"だ。


「私はいつもありのままですよ？」


私はそう言っていつものように、貼り付けたような笑みを浮かべる。


「そうやって隠されると余計に暴きたくなりますね。」


「だから何も隠してませんってば。」


「本当に？」


また私の頬に手を伸ばしてくる安室。
ん？さっきも頬だった…もしかして、脈を…？！
私は瞬時に安室の手を掴む。


「しつこい男は嫌われますよ？」


にっこりと笑ってみせると、安室は少し驚いた顔をして、すぐにまた妖しく笑った。



「…あなたには、ますます興味がそそられますね。」



「そう言っていただけて光栄です。では急ぎの用がありますので、失礼します。」



私はそう言って踵を返すと、早足で帰路についた。
危ないところだった…さすがの私でも脈まではコントロールできっこない。
沈む夕日を横目に、小さくため息をついた。

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