なな ページ8
目「今のところ手掛かりは、この名刺だけということになる」
聴取を終えた私たちは、警視庁内に戻って証拠品の確認をしていた。
萩「でもよぉ陣平ちゃん、外国人に名刺なんて渡したのかよ?」
陣「ちっ、それが思い出せねえんだよ…」
『ん〜…』
目「佐藤くん、松田くんの配属当初から、彼と組んでいるのは君だ。何か思い当たることはないか」
佐「いえ…外国の人に名刺を渡していれば、覚えていると思うのですが…」
美和子も覚えてないのか…。
高「あの…」
みんなで頭を抱えたとき、私の隣に立っていた高木くんが遠慮がちに手を挙げた。
『なに?高木くん』
高「いや、あの…勤務時間以外に名刺を渡した可能性もあるんじゃないかと思いまして…」
伊「おっ、そうだな!」
佐「確かに…松田くん、本当に覚えてないの?」
松「…」
顎に手を当てて考え込んだ彼を見た目暮警部が、私に視線を移した。
目「Aくん、それに萩原くんと伊達くん。君たちは勤務外でも松田くんと過ごす時間は多いだろう、何か覚えていないか」
萩「外国人ね〜…」
伊「そもそも、英語もろくに喋れない松田が外国人と話してるとこなんて見たことねえしな…」
松「オイ班長、それどういう意味だ!」
『外国人…』
何か、引っかかるような気がする…。
佐「なんせ、松田くんがここに配属になってから3年も経つから…」
萩「そうなんだよ〜、思い出そうにも期間が長すぎて…」
『あの、被害者が何人だったかはわからないんですか?』
千「身元は分からないんですが、コナンくんの証言によると、ロシア語を話していたそうです」
『ロシア……』
千葉くんの言葉を聞いて、さっきからずっと引っかかっているものが大きくなった気がした。
萩「Aちゃん?」
伊「A、何か思いだしたのか」
『う〜ん…』
なんだかもやもやするけれど、それが何なのかはわからない。
するとそのとき、陣平が静かに口を開いた。
松「…名刺が違え」
佐「え?」
松「これ、今俺が持ってる名刺と違えだろ、ほら」
ジャケットから名刺入れを取り出し、そこから一枚抜いて見せた陣平の手元を見ると、確かに被害者が持っていた陣平の名刺と少しデザインが…。
『…あ!』
松「あ?」
そうだ、思い出した!
『名刺のデザイン!変わったのいつでしたっけ!』
高「ああ!」
目「…そうか!」
佐「私、覚えてます!あれは確か…そう!松田くんがここに配属された翌年です!」
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蕎麦(プロフ) - あいなさん» コメントありがとうございます!!めちゃくちゃ嬉しいです🥹これからも楽しんでいただけたら幸いです✨️ (11月2日 22時) (レス) id: 6e4712d906 (このIDを非表示/違反報告)
あいな - とても良かったです!陣平ちゃんが好きなのでニヤニヤしました! (10月28日 18時) (レス) id: 1d08598e39 (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦(プロフ) - 梨央さん» ありがとうございます〜!これからもぜひ楽しく読んでいただけたら嬉しいです! (10月28日 15時) (レス) id: 27ce214f54 (このIDを非表示/違反報告)
梨央(プロフ) - いつも楽しく見させてもらっています! とても続きが気になります(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク いつでも更新待ってます!頑張ってください! (10月26日 23時) (レス) id: d5d12d933e (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦(プロフ) - 魔王さん» 読んでいただいてありがとうございます!これからも更新していきますのでぜひ楽しんでください! (10月26日 22時) (レス) id: 27ce214f54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蕎麦 | 作成日時:2022年12月15日 21時