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よんじゅうよん ページ45

『それで、ヒロくんから伝言って?』


私が尋ねると、ハギくんは得意げにパソコンの画面を私に向ける。


『え、これ、』


その画面には、あの日陣平が間一髪で解除した、二液混合式の爆弾の画像が映っていた。


萩「俺が呑気に結婚式に出てたとき、陣平ちゃんが頑張って解除した爆弾」

伊「そんで、こっちが」


ポチ、と班長がパソコンを操作すると、同じような見た目の爆弾の画像が映し出された。


『…これは?』


陣平が、椅子の背もたれに顎をでん、と乗せて笑った。


松「さっき、コナンが撮ったもんだ」

『じゃあ、やっぱり…』

萩「そ、今回の爆弾を仕掛けたのは、3年前のあのときと同じ犯人ってわけ」


コナンくんが持っていたあのポットと服で何となく予想はできていたけれど、まさか本当にそうだったなんて。


『じゃ、じゃあ!ゼロの首につけられた爆弾も…!』


思わず声が大きくなる私を見てクスっと笑ったハギくんは、サッとスマホを操作してコトンと机に置いた。


諸「今、コナンくんが取って来てくれた液体を解析して、中和剤を作ってるよ」

『ヒロくん!』


いつから繋がっていたんだろう、ヒロくんの声を聞くのは数日ぶりなのに、なんだかすごく懐かしい気がした。

ここ数日間、気を詰めすぎてとても長く感じていたせいかもしれない。


松「いつできそうなんだ?」

諸「もう少しかかりそうなんだ、風見さんが頑張ってくれてる」

『そっか…』


これでゼロも助かる、そう思ったとたん力が抜けて、私はハギくんの横にあった椅子にストンと座った。


伊「で、犯人の目星は?」

諸「それはまだなんとも言えないんだけど…」


ヒロくんが一度言葉を止めた。


諸「一つ、気になることがあるんだ」

諸「ゼロが首輪爆弾をはめられる直前、ある一人の男も同じ爆弾をつけられて爆死したんだ」

『えっ』

萩「おいおい聞いてないよ?」

松「誰なんだ」


数秒後、ヒロくんの言葉に、私は言葉を失うことになる。


諸「…7年前と3年前、萩原と松田が解体した、あの爆破事件。」

伊「…っおい、」

諸「あの事件の、犯人だ」

『!?』


部屋の中がしんと静まり返り、陣平とハギくんはその険しい顔を見合わせた。


諸「奴が、何者かの手引きで脱走したんだ。その情報を得たゼロが、奴を追っていたときに…」


すべての点が、繋がったような気がした。

よんじゅうご→←よんじゅうさん



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蕎麦(プロフ) - あいなさん» コメントありがとうございます!!めちゃくちゃ嬉しいです🥹これからも楽しんでいただけたら幸いです✨️ (11月2日 22時) (レス) id: 6e4712d906 (このIDを非表示/違反報告)
あいな - とても良かったです!陣平ちゃんが好きなのでニヤニヤしました! (10月28日 18時) (レス) id: 1d08598e39 (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦(プロフ) - 梨央さん» ありがとうございます〜!これからもぜひ楽しく読んでいただけたら嬉しいです! (10月28日 15時) (レス) id: 27ce214f54 (このIDを非表示/違反報告)
梨央(プロフ) - いつも楽しく見させてもらっています! とても続きが気になります(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク いつでも更新待ってます!頑張ってください! (10月26日 23時) (レス) id: d5d12d933e (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦(プロフ) - 魔王さん» 読んでいただいてありがとうございます!これからも更新していきますのでぜひ楽しんでください! (10月26日 22時) (レス) id: 27ce214f54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蕎麦 | 作成日時:2022年12月15日 21時

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