じゅうなな ページ18
『ちょ、陣平！一体どうしたの！』
私の腕を掴んでずんずん歩く陣平にそう尋ねても、答えてくれる気配はない。
松「ハギと班長は何してるんだ」
『さっき聞き込みって…何か思いだしたの？』
警視庁を出ると、陣平は足を止めて私を振り向いた。
松「3年前のあの事件、覚えてるか」
『あたりまえでしょ、あんなの忘れたくたって、』
松「その前の日、」
『…え？』
陣平の瞳が光った。
松「その前の日、俺たち6人で会ったろ」
『…あ』
彼のその一言で、すべてがよみがえった。
ずっと感じていた違和感と、引っかかっていた何か。
松「…思い出したみてえだな」
『…でも、だとしたら』
松「俺も確証があるわけじゃねえ、でもとりあえず、会わねえことには…」
『ハギくんと班長、連絡してみる？』
松「…いや、これはあいつらに聞くのが一番早いだろ」
『…まさか陣平、公安に乗り込む気！？』
松「だってあいつら、連絡したって…」
『ちょ、何考えてるの！？そんなことしたら…』
松「じゃあどうしろって言うんだよ！」
『だったらハギくんや班長と話した方が…』
松「いや、6日のことについて処理をしたのは公安だ。あいつらに聞くのが一番はやい。それに、あの現場にハギはいなかった」
『あ、そうか…いや、だからって公安に乗り込むのは』
「おい」
松「！」
警視庁を出てすぐの信号前で、陣平とこんな言い合いをしていると、背後から低い声がする。
驚いて振り向くと、そこにはスーツを着た男性がふたり。
松「誰だ」
『…！』
その彼らのバッジを見てハッとした私は、陣平の袖をくいっと引っ張る。
『ねえ、あのバッジ…』
私の声を聴いて視線を動かした陣平は、それを見て目を見開いた。
松「てめえら、公安か」
「松田陣平刑事とAA刑事、ちょっと来てもらおうか」
『ちょ、えっ』
松「おい！」
ガシッと腕を掴まれて思わず身構えると、同じく腕を掴まれた陣平がぐいっと私の前に立つ。
松「どこに連れて行こうとしてるんだか知らねえが、俺たちは降谷と諸伏に」
「彼らが呼んでいる」
『…っえ、』
思わぬ言葉に目を見開くと、陣平もぴくっと肩を揺らした。
「彼らからの命令だ、ついてきてもらおう」
松「…ほんとなんだろうな」
「ああ」
『呼ばれてるのは、私たちだけなんですか』
「そうだ」
松「…わかった」
陣平と一緒について行くと、車に乗せられ目隠しをされた。
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蕎麦(プロフ) - あいなさん» コメントありがとうございます!!めちゃくちゃ嬉しいです🥹これからも楽しんでいただけたら幸いです✨️ (11月2日 22時) (
レス) id: 6e4712d906 (このIDを非表示/違反報告)
あいな - とても良かったです！陣平ちゃんが好きなのでニヤニヤしました！ (10月28日 18時) (レス) id: 1d08598e39 (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦(プロフ) - 梨央さん» ありがとうございます〜！これからもぜひ楽しく読んでいただけたら嬉しいです！ (10月28日 15時) (レス) id: 27ce214f54 (このIDを非表示/違反報告)
梨央(プロフ) - いつも楽しく見させてもらっています！ とても続きが気になります(っ ॑꒳ ॑c)ﾜｸﾜｸ いつでも更新待ってます！頑張ってください！ (10月26日 23時) (レス) id: d5d12d933e (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦(プロフ) - 魔王さん» 読んでいただいてありがとうございます！これからも更新していきますのでぜひ楽しんでください！ (10月26日 22時) (レス) id: 27ce214f54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蕎麦 | 作成日時：2022年12月15日 21時
