ストロベリーホーム【Ryosuke.Y】 (ページ10)

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次の日のバイトに、
なんとも不機嫌な涼介くんと涼介くんをなだめるようにする圭人くんが来店してきた。

最初はただ2人でご飯でもするのかと思っていたけど、2人の卓にどんどんお酒が運ばれていくのを見て、

まさか？と試しにお料理を持っていくと、やっぱり。

顔を真っ赤にする涼介くんが
へにゃへにゃと笑っていた。

涼介くんがお酒をこんなに飲むってことは、
何かあった時だけ。

やっぱり、昨日私があんなこと言ったからかなあ。

あの後は普通を装っていたけど、
正直お互い気まずかった。

A「…………」

厨房のすみ、
コップを拭いていると肩にポン、と誰かの手が乗って、振り返った。

美優紀「A～、元気ないね」

今日はキッチンに入っている美優紀が
帽子を被り直しながらそう言った。

美優紀には、実は山田くんの話はした。

散々相談しておいて、言わないのは違うと思うから。

美優紀「……ね、岡本圭人くんいるじゃん」

A「あ、うん。涼介くんと、1番仲良いの」

へー、カッコイイねやっぱ。と
美優紀はニコニコと笑っている。

けど私は、
どうしても笑えない。

A「………涼介くん、ヤケ酒だよ」

美優紀「え？笑

あのスーパーアイドル山田くんでもヤケ酒するんだね」

しない。普段はしないの。

少しのことくらいで、しない………

自分でも気が付かないうちに、
タオルを持つ手は止まっていた。

美優紀「……A、もしかして山田くんの事で悩んでるの」

美優紀に図星をつかれて、
我に返り、またコップを拭き始める。

A「…………なんか、上手くいかない……」

私と涼介くんの恋は、

大人なようであって、子供で。

どうしていいのか、

どうするべきなのか。

18歳の私にはとてもわからなかった。