ストロベリーホーム【Ryosuke.Y】 (ページ35)

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. 私たちってやっぱりページ35

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廉「おーわらーん！！」

美優紀「っるさい！」

図書館の中、
この館内には似つかない廉くんの悲痛な声と、

美優紀の怒声がが響いた。

『図書館では静かに！』と

受け付けのオバサンが
ピラピラと張り紙を私たちに見せてくる始末。

A「……ごめんなさい！」

廉「なんなんこれ、

もうホンマに終わらへんあかん無理！
もう帰ろーや美優紀～」

明日締切の課題、

なんと廉くん今までサボってやっていなかった。

完全に自業自得なのに、
美優紀の優しさから廉くんの課題に付き合っていた。

何故かいつもよりも
関西弁のくせが強い廉くん。

美優紀は完全に呆れていた。

美優紀「ダメ！帰んないよ。

A、この資料探してきて！」

A「あ、…うん！」

廉「ついでにジュースもー」

美優紀「館内飲食禁止！」

『ふざけちゃダメでしょー』
と廉くんの頭をペち、と叩いた。

本棚に向かうと、
窓にはザーザーと雨が打ち付けられていた。

A「………」

昨日の夜、

涼介くんはメールも、電話も。

何の連絡も返してくれなかった。

今日会えるんだもん。
きっと何かあったんだ。

携帯が、壊れてるとか
気づいてないとか………

理由もなしに、人の連絡を無視するような人じゃない。

そう。

そう分かってるんだけど。

美優紀「お、ありがとA」

A「ううん……」

マネージャーの事が
ずっと頭から離れなくて。

だって、
きっとマネージャーさん、

涼介くんの部屋に入ったり、してる……

廉「……Aちゃん？大丈夫？」

A「……えっ？

あ、うん！うんうん」

美優紀が、ふと携帯を見ると
『げ』と声を漏らした。

何？と首を傾げると、

携帯の画面を見せてくる。

美優紀「大雨洪水警報だって……

帰れなくなっちゃやだから、
今日は帰ろっか」

……………今帰ったら
予定より早く涼介くんの元に行くことになっちゃうけど、

いいや。

早く会いたい。