ストロベリーホーム【Ryosuke.Y】 (ページ31)

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「「お疲れ様でした～」」

某テレビ番組の
歌収録を終え、楽屋に戻って着替えている時だった。

雄也「なあ、佐々木さんほんとに可愛くね？！」

メンバー達が、
俺のマネージャーについて熱心に話していた。

雄也が話を持ち出したけど、
少し気まずい。

俺のこと……
佐々木さんってそういえばまだ……？

大貴「可愛いっていうかー、綺麗だね

俺はタイプじゃない！」

慧「大ちゃんの好みなんて誰も聞いてないけどね～」

たわいもない話が繰り広げられているのを
少しだけ聞き耳を立てて聞いていた。

可愛い……

綺麗…………か。

確かに、
顔は整っているしスタイルも抜群。

けど、
好意を持たれていると知って

正直全く心は動かされなかった。

やっぱ、

Aの存在は俺の中でどんどん大きくなっているんだな。

雄也「ほんと山田が羨ましい……

てかさ、正直もう手出した？」

たまたま近くを通りかかった俺の
シャツの袖を引っ張って、雄也がニヤニヤと笑っていた。

手、出すって……

涼介「出さねえわ笑

俺にはAがいるもん」

慧「Aちゃんは確かに幼くて可愛いんだけど～、

佐々木さんは全然タイプが違うって言うか、

体の凸凹が……」

涼介「それ以上言ったら怒るぞ笑」

そんなことするわけないし、
しようともさらさら思わん。

俺をなんだと思ってんだ。

そう言おうとした矢先、
大ちゃんが口を挟んだ。

大貴「え、まじでそうなの？

俺はてっきり、
山田は特定の彼女作らない派だと思ってた。

昔みたいに？笑」

うわ、なんでそんなこと覚えてんだこいつ。

俺の中でその記憶はもう透明と化していたから、
そんな話をほじくり返されて
少し動揺した。

涼介「……む、昔の話はいいだろ。

過去のことだよ」

慧「え、俺その辺知らないけどさ。

確かに山田が本気で付き合ってるのって、
Aちゃんが初めてな気もする……」

雄也「あっそびまくってたよね笑

……ま、あの子と付き合ってからやめたけど」

『あの子』

雄也の言うそれは、Aではないと、
ハッキリわかった。