ストロベリーホーム【Ryosuke.Y】 (ページ19)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:156,209 hit

. Ryosuke ページ19

.

.

涼介「……んぁ？」

土曜の朝、目を覚ますと
異様な光景が目に入った。

………昨日まで少し散らかっていた部屋が片付いていた。

今日は仕事が朝から入って、
Aと会う約束を断ってしまった。

だからいるはずがないのに……

と思ったのもつかの間、
その犯人はひょこっと寝室の襖から顔を出した。

驚いて肩をあげると、
『おはようございます』とわらった彼女。

涼介「………ああ…佐々木さん」

俺の、初の専属マネージャーだった。

正直彼女は、
美人だと思うしスタイルもいいし
仕事もできるし何より気がつかえる。

伊野尾らへんとか狙ってんだろうな、とは思うけど。

涼介「………ねえ、

プライベートな事まで入ってこない約束じゃなかったっけ」

ゴミ袋をぎゅっとしばる
リクルートスーツの背中に言った。

仮にもマネージャー以前に若い女の子。

そんな簡単に部屋に入られてちゃ、
Aとこんな距離を置いてるのも意味がなくなる。

佐々木「……いいじゃないですか。

タレントを管理するのが私の仕事です。

これも、その一環です！よいしょ」

そうじゃなくてさぁ。とため息をつくと、
『あ』と佐々木さんは声を漏らした。

佐々木「さっき、
コンビニに行ったんですよ。

雑誌置いてあるかなあ…なんて」

涼介「あっそう……」

佐々木「……涼介さんの彼女さんらしき人、いました」

その言葉に、
ピクっと耳は反応した。

まじで？

今日学校ないだろうに、
早起きしてえらいなあ………

いつもなら12時まで寝るくせになあ。

なんて親の気分になっていると、
佐々木さんはベッドの脇に腰をかけた。

佐々木「なんか、意外です…

涼介さんならもっと上を狙うかと」

『私とか……』

と続け、
彼女は俺を艶やかに見つめた。

俺を、落とそうとしてる。
この女。

涼介「……着替えるから出てって」

生憎俺は、Aしか興味が無い。