ストロベリーホーム【Ryosuke.Y】 (ページ13)

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A「んっ……

涼介く……っ」

狭い部屋の中、
響き渡るのは私と彼の吐息だけ。

初めての深いキスに私は、
今日2度目、彼の肩を押して離した。

A「……ま、まってまって…

どうしたの？急に」

涼介「目閉じて」

A「え、ちょ……

んん……っ」

角度を変えて何度も何度も落とされるキスに、
めまいがしそうだった。

息の仕方も分からなくて、

うっすら目を開けると涼介くんの整った顔が間近に感じて、またそれにドキッとしたり、

後頭部を押さえるゴツゴツした手ですら、
愛しくてたまらなかった。

好き…………

好きだよ…………

涼介「…………好き

って、言ったっけ…………」

私と涼介くんの想いが、重なった。

熱い唇と一緒に重なった。

A「…………言った……」

涼介「……言い足りない、ね」

今度はぎゅっと抱きしめて
優しく私の頭を撫でた。

涼介「……んふ、

ずっと一緒に、いたいよね……」

A「………ねえ、

ほんとに、どうしたの？」

明らかに様子のおかしい彼の肩の上。

涼介くんは
一瞬黙って『あのさ』と低い声で話し始めた。

涼介「……専属マネージャーがつくことになったの」

え、よかったじゃん。

と返そうとしたけど、
私の頭で『あ』と気づいてしまった。

………………関係が、バレたんだ。

涼介「…………Aは、悪くない…」

何言ってるの？
私がもっと自覚を持てば……

涼介「だってAは、

全力で俺のこと守ろうとしてくれた……

この関係がバレて、
世間に広まって1番傷つくのは、

Aなんだって、気づいたんだ…………」

バカだよなあ、
と笑い混じりにため息をついて
体を離した。

A「……別れ、たいの？」

涼介「違う…！

違うよそれだけは…違う」

慌てて訂正した涼介くんは
うーん、と考え込むように下を向いた。

涼介「……今まで以上に、コソコソしないといけないかも……」