film109 ページ9
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海を見なくても済むように
柵に背を預けた私の方へと
彼はそっと歩み寄り
暖かいコーヒーを手渡してくれた。
「…ありがとうございます」
YN「夏でも夜の海は冷えますから」
「そうですね」
そう答えてもう一度海を目に焼き付けようと
後ろを振り返ると船の先端が海を切り裂いていくように見える。
なんだか恐ろしく感じて慌てて前に向き直した。
YN「…海お嫌いなんですね 笑」
私の行動を見て彼はクスッと笑う
「…笑うなんて失礼ですね」
人の苦手なものを笑うなんてと
カッとなって棘のある言葉を向けてしまった。
YN「あ、や…馬鹿にするつもりは無くて 」
私のムスッとした表情を見てか
明らかに動揺している。
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「…海は嫌いなんじゃなくて苦手だと思います」
YN「…思う？」
「自分でもよく分からないんです。
ただ海を見るとその日は悪夢を見るんです。」
確かに悪夢のような一日だった。
覚めればいいと何度も願うほどに。
夢であって欲しかった現実。
嘘はついてない。
YN「…そうなんですね」
「すみません。重たい話をしてしまいました。」
YN「聞いたのは僕ですから」
こちらこそすみませんなんて
偉い人のくせに腰が低すぎて対応に困る。
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「いいんですか？
今日の主役がこんなところにいて」
潮風に髪を吹かれ、波の音にが響く甲板。
そこに居るのは私とキムさんだけ。
YN「貴方が丁度出ていくのが見えて」
何言ってるんだろうこの人は。
「まるで私の事ずっと見てたみたいに言いますね」
YN「見てましたよ。綺麗な方がいるなぁって」
薄暗い世界を照らすかのように船に気持ちばかりのライトがついている。
そのライトに照らされた彼の大人の余裕が溢れた笑みは
妖艶すぎて胸焼けがする。
「お上手ですね」
当たり障りのない返事をすると
彼は「手強いなぁ」と笑い出すからよく分からない。
さすがに夜は冷えるな
頂いたコーヒーはもうぬるくなっている。
「私そろそろ戻りますね」
寒くなってきたので
そろそろウジさんのところに戻ろうかなと
甲板を出ようとすると
YN「…分かりませんか？」
そう言って彼は私の腕を掴んで引き止める
「？…なにがですか」
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YN「僕は今、君を口説いているんですけど」
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犬こそ正義(プロフ) - 続き気になります😭😭 (5月1日 23時) (
レス) @page24 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - メンバーの言葉と彼女の心の内の変化に号泣しまくりですw続き、楽しみにしてます！！ (1月24日 3時) (レス) id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
うい(プロフ) - 続き待ってます...！ (11月21日 22時) (レス) @page17 id: 4785f44992 (このIDを非表示/違反報告)
ココ - いつもお話にワクワクしています！ハオちゃんと夢主ちゃんとの今後の関係がめっちゃ気になります😭ハオ君好きなので‥。ハオちゃんファイト！😆 (8月18日 17時) (レス) id: 0d44bc649c (このIDを非表示/違反報告)
はる - ハニちゃんとの距離が近づいてきてドキドキします。ツンデレハニちゃん大好きです。これからも更新楽しみにしています😊 (8月17日 23時) (レス) @page11 id: 14a999670f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Buu | 作成日時：2023年8月12日 0時
