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二人の悲しげに揺れる瞳に見つめられた私はどうしたものかと頬をかいた。
……でもまぁ、元はと言えばここまで彼らが私に過保護になったのも私が原因だ。
私はかつてシンイチローくんの事件の後、マンジロー含めた生気を失った東卍のみんなを見て、シンイチローくんの死の運命が視えていたくせに何も出来なかった自分への罪の意識に耐えられなくなった。
それ故に数日後、私は自宅マンションの屋上から飛び降りを図ろうとした。しかしそれをすんでのところで駆けつけた彼らにとめられた。
……まぁそれはそれはガチ切れされた。何時間正座で説教をくらったことか。そしてなによりも…ギャン泣きされた。お前ら本当に中学生かって疑うくらいに大泣きされた。下手したらそんじゃそこらの赤子よりも彼らは泣いていた。
「頼むからお前までいなくならないでくれ。」
目をパンパンに腫らしたマンジロー含めた東卍皆の切実な願い。それを決して忘れたことなどない。
でもね。彼らにどれだけ己の生を願われようが、人が死ぬ事が視えるくせに見殺しにすることしか出来無い、そんな約立たずの己の生は一刻も早く終わらせるべきだと言う私の考えは変わらない。…なにより死にさえすれば私はこの地獄のような
皆は私の“死の運命が視える”能力もそれによる苦しみは知らない。そしてそれはこの先も決して知られてはならない。私は一生彼らの中では“ただの死にたがりの面倒な女”で良い。
私みたいな面倒な女のことなんて放って置いてくれてもいいのに、彼らは優しいからこうして心配してくれる。
その優しさに触れる度に、私は罪悪感にいなまれて余計に死にたくなるのだということも彼らに決して知られてはならない。
だから私は精一杯の爽やかな笑顔を浮かべて、今日も魔法の言葉を吐く。───そう、幼少期に憧れたヒーローのように。
『大丈夫だよ、私がいつも皆の傍にいて必ず皆を守るから。』
その言葉に根拠なんて勿論ない。でもヒーローのセリフなんて大抵そんなもんだ。
「…ばーか、俺らが守られてどーすんだ。」
「そーそー。俺らがお前を守るんだからお前は絶対俺らの傍から離れなんな、なっ？」
二人は馬鹿じゃねぇのと笑って、私に一発ずつデコピンをお見舞いしていった。……そのデコピンは地味に痛くて、なんとなく今ここに私は生きているのだということを実感させられた。
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あり - めちゃくちゃ最高です！！応援してます！！ (2021年7月7日 4時) (
レス) id: 4b62ccfb07 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2021年7月5日 1時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
廃人グミ - うおおおお続きがきになるうううううう漫画の世界観を壊さないところとても好きですううわあ作者様の無理のない程度での更新待ってます！！！！！ (2021年6月20日 0時) (レス) id: f0816d9602 (このIDを非表示/違反報告)
おからのおむすび(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！お返事遅れてすみません！私なんかには勿体ないくらいのお褒めの言葉ありがとうございます！！更新頑張りますね！！ (2021年6月12日 8時) (レス) id: 3ed83b0be3 (このIDを非表示/違反報告)
おからのおむすび(プロフ) - とうふさん» コメントありがとうございます！お返事遅れてすみません！とても素敵なお言葉をいただけて嬉しすぎます…！！これからもたくさんニヤニヤしちゃってくださいね笑 (2021年6月12日 8時) (レス) id: 3ed83b0be3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おからのおむすび | 作成日時：2021年5月16日 9時
