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一粒 ページ2

僕には家族がいた。


まあ昔の話、ちょうど8歳の年になった頃


ある日突然家にやってきた、


鬼という存在。


体の弱い母様を、まだ幼い兄弟達を、


父様が守ったそうだった。


僕が甘味屋に出かけていたその日、


帰ると父様がみんなを守るような体制で


兄弟達、母様と一緒に死んでいた。


最初は驚きすぎて、すごく悲しくて、


なんだか他人事のように思えてしまった。


家族なのに失ってしまったのに泣いてあげられない。


悲しいはずなのに涙が出ない。


ただただこの状況に腰を抜かし、


地面に座り込んで


絶望した。


『………』


涙が出ないこの身体は


この状況に声も出せないのか


やっとの思いで立ち上がり、


冷たく赤く染った家族に触れた。


『と…父様……か…母様……?
ソヨカ ケンタ
爽美香?…健太?』


みんな、どうかしたのか?


なにかに食い散らかされた後のように


腕が雑にちぎられたような感じだった。


そこで初めて自分の頬を伝う水に気づいた。


なんだ、涙出てるじゃん。


『ぅ…ぅぅ…ヒック』


声が出ないまま


血まみれの家族にすがりついて泣いた。


…ザッザッザッ


誰か来た。


?「君は、この家の子か?」


誰かは分かんないけど


こくんと頷く


?「…悲しいね、これは"鬼"が殺った。

鬼は人を食い、生きる。

君の家族は鬼の食料となってしまった。

帰るところもないだろう…」


鬼という存在について話してくれる青年。


僕を安心させるように頭に手を乗せる。


とても暖かい…


?「よかったらうちに来るか?」




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廣岡唯 - 面白い続きが観たい… (11月11日 15時) (レス) @page1 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
月の星丸(プロフ) - 瑠奈さん» はい!初めまして!楽しく思ってもらえて私も嬉しいです!絵も褒めて貰えてもう幸せです!応援ありがとございます!更新頑張りますね(´∇`) (2019年11月29日 23時) (レス) id: 3f232a8e30 (このIDを非表示/違反報告)
瑠奈 - 初めまして!とても面白いです!絵もとても上手です。更新頑張ってください! (2019年11月29日 14時) (レス) id: c8f2fa6e5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月の星丸 | 作成日時:2019年11月27日 5時

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