実験体にされた天使【改訂版】 (ページ5)

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３話ページ5

リリside
コニーが里親に出されてからエマもノーマンもレイもなんかおかしい。
それにドンもギルダも。
みんなしてこそこそなにをしているんだろう。
わたしも誘ってくれれば良かったのに…。

『内緒事なのかなぁ…もしかして、私――』

モヤモヤする～！と思っていたところに聞き覚えのある声がした。

ノーマン「やぁ、リリ。」

『あっ、ノーマン！』

ノーマン「隣、いい？」

『もちろん！』

寝転がっている私の横に座って遠くで遊ぶみんなを見ている。

ノーマン「今日は日向ぼっこしているの？」

『そんな感じだよー。だってみんな私を誘ってくれなかったんだもの。仕方ないよ。』

流れる雲を眺めながらノーマンにちょっと愚痴を言った。
遠回しに、"誘ってよ"と伝えたかった。
隠し事は不安になる。
ましてや家族なんだから悩み事があるなら一緒に解決していきたい。

ノーマン「ｱﾊﾊ、ごめんごめん。ちょっと、ね…」

言葉を濁すようにした。
"ちょっと、ね"ってどういうことなの？！
ノーマンの顔を見る限りちょっとどころではなさそうな、そんな気がするよ。

『それってどういうこと？』

ノーマン「えっ…あ…その」

『あのさ、相談事があるならちゃんと言ってね。そうしないと私は手を差しのべることが出来ないから…。』

ノーマン「そう、だよね。ちゃんと話すよ、リリにも。」

思いを汲み取ってくれたのか、ノーマンはそう言ってくれた。

『！分かってくれたならいいよー。それでご用件は！？』

空気が重くなってしまったので、少しふざけながらノーマンに問いかけてみた。

ノーマン「今は言えそうにないから、今日の夜図書室に集まって欲しい。」

『ん？』

ノーマン「今日の夜、図書室に集合して。」

もう一度聞き返す『ん？』の方だと思ったのかノーマンは同じ事を二回言った。

なんで"夜"なんだろう。
ここでは言えない理由って何？
とりあえず行ってみるしかないみたいだよね…。

『う、うん！わかった！』

ノーマン「じゃあ、僕はもう行くね。」

ノーマンは私の返事を聞くとすぐに行ってしまった。

『なんなんだろう…？』

今までこんなにおかしいこと起きたことなかったのに…急に歯車が狂いだした？？
できれば正常運転でいてもらいたいのだけれど…。