34.痛い。 ページ35
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男たちはかっちゃんの般若顔を見ると、直ぐに走って立ち去ってしまった。
『かっちゃ、ごめ「悪ぃ」……え？』
かっちゃんは私の言葉を遮って謝った。
あのかっちゃんがである。
もう一度重要だから言う。
“あの”かっちゃんが謝ったのだ。
『だだ大丈夫！！』
「そーかよ。ま、おめェみたいな毛玉に好意を抱いてくれるなんて感謝しなくちゃな」
『まって前言撤回。ぶっ飛ばす』
まぁ。
かっちゃんなりの照れ隠しだと思う。
そんな素直じゃないところも好きなんだ。
『みてみてかっちゃん！新しいジェットコースター出来てる！乗りに行こう！！』
『かっちゃんかっちゃん！チュロス！かっちゃんはシナモンが好きだよね？私も！』
『かっちゃん来て来て！ほら！やっぱりこのカチューシャ似合う！着けよ着けよ！！！』
その後、たくさんのアトラクションに乗って、普段は見れないかっちゃんの顔もいっぱい見れた。
帰り道ははしゃぎ回ったからか、とても疲れて電車でウトウトしていた。
そんな私を見て、かっちゃんはそっと頭を肩にもたれかけさせてくれた。
まって。
目、覚めた。
反則でしょ、そんなん。
それでも私は寝てしまって、一駅前でかっちゃんに起こされた。
家路を辿る。
家はもう片付いていて、お父さんも居ない。
いつでも自分の家には帰れる。
暗がりの無言。
その無言は君の家に上がり込むための口実を探してるから。
「今日」
珍しく、かっちゃんから話し始めた。
「俺が実乃里と別れたから、連れてったんだろ」
『……うん』
確かにそうだ。
あながち間違いじゃない。
でも、もう半分は。
家に着いた。
『じゃあ、かっちゃん。バイバイ』
結局口実を作れずに帰り道は終わっしまった。
かっちゃんに手を振る手を、力なく落として家へと歩いた。
バシッ
.
.
「どこ行くんだよ」
.
半分はね、
君と居る口実が欲しかったんだ。
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なつめ(プロフ) - 湊真さん» コメントありがとうございます！うわぁぁぁぁぁぁぁ！嬉しいです！他作品もよろしくお願いします！ (2020年2月9日 10時) (
レス) id: dca3be50ef (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - 爆豪推しさん» コメントありがとうございます！後日談、書いてみようかと思います！しばしお待ちください！ (2020年2月9日 10時) (レス) id: dca3be50ef (このIDを非表示/違反報告)
湊真(プロフ) - 久しぶりにＭＨＡ関連で号泣しました・・・！！お疲れさまでした！！ (2020年2月9日 9時) (レス) id: e706ac4195 (このIDを非表示/違反報告)
爆豪推し - とても面白かったです！！ その後の事が気になります！！ (2020年2月9日 8時) (レス) id: 21ba795355 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - 桜ひかりさん» コメントありがとうございます！頑張ってみます！！ (2020年2月8日 20時) (レス) id: dca3be50ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつめ | 作成日時：2019年12月15日 17時
