私 が 、し っ か り し な き ゃ 。【冨 岡 義 勇】

17.しっかり ページ18

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『はぁ……はぁ…』





目を覚ますと、既に日は昇っていた。





そのあと藤の花の家のお婆さんが拾ってくれて、鬼殺隊や日輪刀のこととか聞いたんだっけ。



その話を聞いた時、初めて父さんの仕事が鬼殺だったということを知った。





『お婆さん。陽溜 陽大って知ってますか？』



婆「何度かウチに来たことがあるよ。柱候補の一人だとか噂されてたねぇ……結婚を機に辞めたって聞いたよ」





だから箪笥の奥に日輪刀を大事に閉まってたんだ。





『ほら、三人とも行くよ』





太陽達を起こして外に出ると、清々しい程の晴天だった。



太陽の着物や、陽葵の髪飾り、陽介の玩具を買ったり、甘味処に寄ったりととても楽しい一日だった。



陽は傾き始め、私たちは帰ることにした。



こんなに時間が過ぎるのが早く感じるだなんて。



陽葵はウトウトとし始め、太陽も陽介も遊び疲れたようだった。





『楽しかった？』



太陽「うん！ちょっと、寂しかったから……姉ちゃんとお出かけできて良かった！！」





太陽の笑顔にほっこりとする。



今でもの荒みが嘘のようになり、本当に楽しい一日だった。





なるはずだった。





『……は？』





家の中に入った瞬間に驚愕する。





飾ってあった壺は粉々に割れ、本棚は倒されて本は床に散らばっている。



何よりも、だ。





『陽菜子！！』





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