私 が 、し っ か り し な き ゃ 。【冨 岡 義 勇】

1.しっかり ページ2

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今日も、私に冷たい視線が突き刺さる。



いつもの事だから、もう慣れたけど。



それでも、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ心が痛い。



前まで仲の良かったみんなも私を蔑んだ目で見る。





花咲｢とーみおーかさんっ！｣





大好きだったあの人は、いつの間にかどこか遠い存在になってしまった。



こうなったのは、わずか五か月前のことだった。





お館様｢今日から柱になる華歩だよ｣



花咲｢花柱になりました！花咲 華歩です！！｣





新しく柱になった女の子はふわふわしていて、とても可愛らしい雰囲気が漂う女の子だった。



人見知りだった私とは打って変わって、みんなとは直ぐに仲良くなった。



消極的な私にもたくさん話しかけてくれて、とても嬉しかったのを覚えている。



私たちの関係が壊れたのはそうして仲良くなってからすぐの事だった。





私は義勇さんが好きだった。





初めは怖くて無愛想な人だと思っていたけれど、鬼殺隊の柱としての役割をすぐに覚えられない私に根気強く教えてくださった。



たくさん話をして、何度も一緒にご飯を食べて、幾度も笑い合った。



強さの内に隠れている優しさを、私は知っていた。





花咲｢実はさぁ私、冨岡さんが好きなんだよねぇ〜！！｣





花咲さんは、そう言ってキャアッと顔を両手で隠した。



花咲さんはとても可愛らしくて、優しくて、明るい人。



私よりも義勇さんの隣にいるに相応しい。





『一体、花咲さんは義勇さんのどこに惚れたのですか？』





もっちろん！と花咲さんはこちらを向いて笑った。





花咲｢顔に決まってるじゃない！！！｣





……は？





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