足りない時間 ページ11
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カルマが言うには昔っからの俺の悪い癖、らしい
言葉足らずっていうのはあんまり自覚がない
自分では相手に伝わるように話してるつもりだし、伝わってない、なんて相手が言ってくれなきゃ分からん
『……帰ろ、カルマ。今日、親早いかもって』
「そう言って早く帰ってきたことないでしょ」
『今回も帰ってこないだろうけど一応』
「律儀だねぇ、Aは」
『べつに』
「そーゆーことで、じゃーね」
『さよなら』
カバンを持ってカルマを連れて教室から出た
長い長い下り坂、空は灰色に包まれていた
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「じゃ、なんかあったら呼びなね」
『………ん。また後でね』
「うん、また後で」
家には既に、見慣れない車があった
カルマもそれに気づいたらしい
俺の親とカルマは仲がすごく悪い
今日の空模様を反射したような色をしている車を横目に家の鍵を開けて中に入れば普段はない靴が一足
この靴、どっちのだっけ
玄関が開く音で気づいたのかリビングの扉が開いた
出てきたのは母親だった
パァン！と乾いた音が響いた
左の頬がジンジンと痛む
「ちょっと、聞いたわよ。アンタ、理事長に不躾な事してE組送りになったんですって？本当、何してくれてんの！？これじゃ、医者になれないわよ！！」
『…………』
この人は知っているだろうか
俺が、自分から「将来は医者になる」と言ったことがないこと
俺が、自分から「E組に行かせてくれ」と頼んだこと
俺が、アンタらのことが嫌いなこと
何にも知らないだろ、アンタらは
おそらく俺の好きな食べ物も飲み物も、好きなことだって知らない
ただ、俺がなんかやらかした時に怒鳴ってくるだけ
どうせ、自分の顔に泥を塗られるのが嫌なだけだろう？
『…………これから、またA組に戻れるように頑張ります』
「えぇ、戻らないと許さないわよ。本当、E組に落ちるなんて…………」
頬を叩かれたことも、E組に落とされたことを怒鳴られていることも、全て人ごとのように捉えてしまっている
親は嫌なため息をつきながらリビングに戻り鞄を手にして家を出て行った
大方、仕事に戻ったのだろう
誰がA組に戻るか！！アンタらの思い通りになんてさせるものか
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K(プロフ) - 紅奈虹夢＠虹茶さん» ありがとうございます！！忙しさもあるので、あんまり更新できないかもですかけど、ぜひ楽しんでいってください！！ (5月1日 21時) (
レス) id: a78013dc1d (このIDを非表示/違反報告)
紅奈虹夢＠虹茶(プロフ) - 暗殺教室!!神 小説です!! 本当に! (4月29日 22時) (レス) @page2 id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K | 作成日時：2024年3月10日 15時
